安土未来づくりアイデアブック

谷川です。研究室の安土未来づくりプロジェクトチームで、
「安土未来づくりアイデアブック」編集作成を行いました。

全40ページ。地域団体へのヒアリングから今後の地域づくりの方向性を検討し、安土の魅力を体験プログラム化(58のアクションプログラムを考案)し、地区ごとの短期・中期・長期の重点アクションプランのとりまとめを行いました。地域の方々の想いを次世代につなげるため、何度も足を運び、2年間をかけてブック作成に取り組みました。



研究室では、2020年度から近江八幡市の依頼を受けて、2026年の安土城450年記念に向けた安土のまちづくりの方向性の検討を行ってきました。地域団体11団体にヒアリングを実施し、安土の課題と活用資源を整理し、地域づくりのアクションプランを検討しました。

2020年度の活動経過は以下から。
・2021.8.5−12 あづち未来づくりプロジェクト キックオフ
・2021.3.27 安土未来づくりプロジェクト 安土車座会議

2021年度は、アクションプログラムをできるものから実行に移していくために、地域内外の民間事業者へのヒアリングを実施し、より具体的な短期・中期・長期の重点アクションプランを作成しました。今後はこのプランを下地に、官民連携による社会実験やエリアごとのビジョンの検討を進めていきます。

最後に、取り組みに協力していただいた皆様に感謝し、ご報告といたします。

新安治川水門コンペの受賞報告と振り返り

この度、M1の桝谷、畑、毛利、渡瀬で参加した「新安治川水門デザインコンペ」にて優秀賞を受賞しました.

https://www.ajigawasuimon-compe.info

お忙しい中、フィードバックをくださった先生、先輩方に深く感謝いたします。

以下、今回のコンペ参加を通してのメンバーの感想です。

桝谷:

知識や技能のアウトプットのためにコンペを探していた時に、見つけたのが安治川水門のコンペでした。初めて参加するコンペにしては、規模が大きく、どこから考えるかもわからないという状態でした。それでもなんとか先輩や先生から助言を頂き、探り探り、進めてはいましたが、困難なことも多かったです。特に、色んな意見が飛び交い、議論が右往左往する中でそれを一つの方向性(コンセプト)に落とし込むまでにかなり時間がかかり、当初の計画からは、予定がかなり後ろ倒しになり、納期までに間に合わない可能性も十分にありました。しかし、それでもなんとか皆が納得のいく形にできたのは、最初に色々と悩んだからこそであり、遠回りをしていたようでその寄り道が自分達の提案に深みを出していたのではないかなと今では思っています。本気で取り組んだからこそ学びも多く、また、結果までついてきてくれました。様々な可能性を検討しながら一つのものを形にできた時の達成感ややりがいは他には代えがたいほどの喜びがあり、在学中にまた参加したいなと思いました。

畑:

今回初めて学生コンペというものに参加させてもらいました。想像より大変でチームメンバーにも 迷惑をかけてしまいましたが、非常に得るものも大きかったと感じています。元々学部時代は 別々の研究室から集まったメンバーだったということもあり、バックグラウンドが違うからこその視 点の違いなども非常に勉強になりました。今後の研究活動においても今回得た知見を生かして いけるように精進していきます。最後に今回このような賞を頂けたのも研究室の先生、先輩方のアドバイスがあってこそのものでした。ご指導のほど本当にありがとうございました。

毛利:

コンペに応募するのは今回が初めてで、わからないことが多く大変でしたが、優秀賞をいただけてとてもうれしく思っております。全員が初めてのコンペということもあり、作業に取り掛かった最初はアイディアコンペにも関わらずかなり地味な案を出そうとしていました。山口先生に案を見せてフィードバックで大胆でもいいとコメントを頂いたことでかなり良い方向に動きました。スケジュール的にはかなり厳しく大急ぎの作業となりましたが、提出したあとにはそれなりのものができたのではないかと安心しました。二次審査の発表も全員で案を練ってうまくできたと思います。しかし最優秀賞を受賞した川村さんの発表を見て実務者は違うなと感じたことをよく覚えております。アイディアを出す思考の過程、発表の構成などとても勉強なったコンペでした。

渡瀬:

このコンペは審査対象が水門、周辺地域、河川軸周辺と多岐に渡っており、全体を一貫した考えでデザインしていけるような力強いコンセプトを打ち出すことが非常に難しかったです。ときには視野を大阪、関西、そして日本全体に広げたりして、この場所にはどのようなポテンシャルがあるのだろうか、と考えてみていました。

実は、最終的にコンセプトには自信があったのですが、一次審査用の資料作成が間に合わず、なんとか提出だけはしたものの、その後少し落ち込んでいました。なので一次審査の結果が出たあとは、プレゼンで挽回するぞ!という強い思いのもと準備を行い、二次審査本番では僕たちが考えてきたことをしっかり伝えることができたと思います。

チームじゃないとできなかったと思いますが、同時にチームだからこその難しさもありました。また、担当のタスクにどれくらい時間がかかるのかということを精度良く判断できるように、自分の力を適切に把握することの重要性も感じました。

最後になりましたが本コンペに取り組むにあたり様々な方にアドバイスをいただきました。皆様のおかげでこのような結果で終えることができました。本当にありがとうございました。

三条通まちづくり社会実験「三条通で遊んでみよし」

11/6-7の2日間、三条通まちづくり社会実験「三条通で遊んでみよし」が開催されました。

本社会実験実行委員(学生メンバー)として参加したM2田中、清水、竹中、M1渡瀬がそれぞれの目線で振り返り、報告させていただきます。


企画・設営

M2の田中です。

社会実験当日のプログラムや通り全体の設えを検討するため、三条の地元の方々と何度も議論を重ねてきました。
三条の皆さんのエネルギーはものすごく、その思いを形にするべく、頭も体も全力で動かしました。

当日の様子です。

車の通行がないとはいえ、通りの幅が狭いため、道路と民地の使い方を工夫する必要がありました。
普段、通過するだけの場所が、少しの仕掛けで大きく変わる面白さを肌で感じました。
本当に学びの多い2日間だったと思います。

皆さん、本当にお疲れさまでした。
そして、これからもよろしくお願いします!


WS(ワークショップ)の運営

M2の清水です。

社会実験中に路上で行うWSの準備と運営をお手伝いさせていただきました。

このWSは三条通界隈の店舗に協力していただいて参加型のイベントを行っていただくという性質上、事前に各々への打ち合わせや募集ポータルサイト管理が欠かせませんでした。

前日までに参加予約が満員になるものもあれば、予約が0人のものもあり、当日まで気が気でない状況ではありましたが、当日の店舗側のご尽力もあり、大盛況に終わることができたと思います。

「周辺店舗との連携」は私が昨年参加した「三条通デザインワークショップ」の提案で一貫していたテーマでもあり、その萌芽が垣間見られたような気がして今後の展開が非常に楽しみです。

左上.ふろしき包み方ワークショップ 協力:むす美,右上.よさこいワークショップ 協力:京炎そでふれ!
下:火付け体験ワークショップ 協力:UPI京都


ファニチャー制作

M2の竹中です。

社会実験で使用するファニチャーを学生メンバーで制作しました。木のテントとバーカウンターは、ヤマケン(山と木文化の研究会)さんに設計・制作・当日の組立てまでご協力いただきました。特に木のテントは三条通のスケールや歴史的建造物に馴染んでいて、とても魅力的な空間が生まれていました。

また、ベンチやスツール等は三条の皆さんと協力しながら制作しました。ファニチャー制作の大変さを身に染みて感じましたが、川崎研の学生も協力してくれてなんとか当日までに仕上げることができました。

自分達で制作したファニチャーが通りに並ぶことで、いつもとは異なる三条通の風景が生まれていたことが非常に感動的で、(DIYスキルの上達も含めて)大変貴重な経験を積むことができたと感じています。

(ファニチャーを制作するにあたって太秦トキワ荘、北大路ハウスの作業スペースをお借りしました。ありがとうございました。)


コーヒー&ライブラリー

M1の渡瀬です。

僕は主にコーヒー&ライブラリーの準備と運営をしました。

当日はコーヒーに加えて、三条通に所縁のある「枇杷茶」も提供していました。本物のカフェ店員かのようなかわいらしい川﨑研の後輩たちのおかげもあり、初日も二日目も早い段階で売り切れました。コーヒーの方が多いだろうという当初の予想と異なり、どちらも同じ数くらい出たのですが、なんとなく歴史的な何かを体験したくなってしまう京都・三条という土地の特別さを感じました。

また消しゴムハンコを作り手作業で押していったコップのロゴを良いねと言って写真を撮ってくださっている方がちょくちょくいて、内心とても嬉しかったです。

ライブラリーも子供たちが嬉しそうに本を読んでいて、それを近くでお母さんがコーヒーを飲みながら眺めていたり、理想としていた景色を実際に見ることができました。こうして三条通で遊んだ記憶が将来の三条を作っていくのだなと思いました。

実践的なプロジェクトはやはり全てがうまくいくわけではなく、失敗も含めて机上では得られない学びがたくさんありました。でも何よりも最初の一歩を踏み出せたということがとても大切だと思います。今後どんどんバージョンアップを重ねていきたいです。