11月27日 安土城下町再生『水と文化 葦舟で結ぶ風景の一考察』

M1の川崎です。

近江八幡プロジェクトメンバーで、11月27日に滋賀県近江八幡市安土町西の湖ステーションにて研究発表を行いました。
この発表会は、私達が住民の方へ研究発表する場として「安土城下町再生『水と文化 葦舟で結ぶ風景の一考察』」と銘打って近江八幡市主催で機会をいただいたものです。
参加者:牧田、川崎(誠)、水野(剛)、三輪、岩本

 

まず山口先生から「地域固有の歴史的・文化的特質を生かした総合的な地域づくり」と題して
安土の景観保全活用上の課題や、研究室で取り組んでいた伊庭の水郷のお話されました。

学生チームの発表では「地域資源の活用による安土・近江八幡の活性化戦略 まちカレッジとヨシ舟で繋ぐ安土の文化」というタイトルで、5人で考えた提案について、私と三輪が発表しました。

発表内容は公共政策デザインコンペとミズベリングで出した案をブラッシュアップし、
近江八幡市全体の政策としてまちカレッジの提案と、まちカレッジの安土での第一歩として
すぐにでも実現可能なヨシ舟作り活動の提案を行いました。

 

当初の定員の倍近くの方に集まって頂きました

学生発表の様子

質疑応答の様子

質疑応答の様子

 

このプロジェクトは3月に始まったもので、この8ヶ月間私達は現地を歩いたり、住民の方にお話を聞いたり、資料を調べたりしながら、近江八幡の魅力は何なのか、これからもっと住みやすい街にするにはどうすればいいのか、ということを考えてきました。
そして今回は、これまでの集大成として私達の考えを住民の方の前で初めて発表する機会でした。

その初めての機会で、有料にも関わらず私達学生の発表を定員の倍近くの方が聞きに来てくださいました。
住民の方との質疑応答でも安土全体の課題を挙げる方が多く、安土の将来について住民の方が使命感・期待感を持っておられるということが強く伝わりました。

発表を終えて、住民の方や行政の方から「とてもおもしろい発表だった」というお褒めの言葉と「第一歩としてお祭りに合わせてイベントをやろう」という今後に向けての言葉を頂けたのがとても嬉しかったです。

どのような形で私達の提案が近江八幡の街に活かされていくのか、とても楽しみです。

 

船上から見た西の湖

発表の前に地元の方の案内で西の湖遊覧船に乗せていただきました

 

かつて竿飛びが行われた福島弁財天

街歩きで立ち寄った福島弁財天では、かつて竿飛びが行われました

 

 

じゅんじゅん

安土の郷土料理「じゅんじゅん」をごちそうになりました。美味しかったです

 

では季節の変わり目ですので、お体にお気をつけください。

<川崎誠登>

11月16日 ランドスケープデザイン特別セミナー

seminar151116(Click / PDF Download)

 

M1の水野剛志です.

研究室主催で、リスボン工科大学のCristina Castel-Branco先生の特別講演会を含む、

特別セミナーが開催されました.

 

Castel-Branco先生の講演では,土木設計・ランドスケープ業務における調査から設計段階までのプロセスに関して,先生の作品を交えながらお話頂きました.

お話の中で先生は,土木構造物は周辺に対して大きな影響を与えるため設計者はそこに注意しなければならないとおっしゃっていて,個人的にとても印象深く残りました.

 

公開ゼミのZhangさんの発表では,池泉式庭園の水辺の見えと空間の関係に関して,桂離宮を例として話をしました.発表後の質疑ではCastel-Branco先生から意見を頂き,議論が白熱しました.

最後の近江八幡プロジェクトの発表では,これまでの調査・コンペの成果の報告と今後の展望について述べました.

Castel-Branco先生は安土についても詳しく,とても貴重なご意見を頂くことができました.

 

今回のように海外のプロフェッショナルの先生の講演を聞き,さらに自分たちの研究に関して意見を頂ける機会はとても貴重なので,今回のセミナーに参加できて本当に良かったと思います.

Castle-Branco先生の特別講演

Castle-Branco先生の特別講演

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Zhangさんの発表

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近江八幡プロジェクトの発表

 

全体での集合写真

全体での集合写真

 

(M1 水野剛志)

10月28,29日 建設技術展近畿 2015 橋梁模型コンテスト

M2の篠崎です

建設技術展近畿 2015にて、橋梁模型コンテストが開催され、会場制作部門に、篠崎・金・水野(裕)・三輪・阿部の5人で出場しました!このコンテストには2年ぶり3回目の出場となります。

コンテストの概要としては、制作時間2時間以内に与えられた材料で橋梁の模型を作り、25kgの載荷試験に耐える、というものです。審査基準はデザイン性、軽量性、技術度などです。今年からデザイン性の配点がさらに増え、コンセプトに即した橋の名前をつけることも審査基準となりました。

 

…….結果は「審査員特別賞」でした。

今年度こそは最優秀を!と思い、臨んでいたため、大変悔しい思いをしました・・・。

審査員の方からの評価として「力の伝達機構が理解できなかった」との講評を受け、それが審査員特別となった理由です。

 


 

今回私たちが制作したのは”Tensegraphy”という名前の橋です。

京都大学構造デザインチームrev2

制作した橋梁模型のポスター

バックミンスターフラーが発見した、テンセグリティ構造を構造部材として取り入れています。

橋の名前である”Tensegraphy”には、造形的にも興味深いテンセグリティ構造を橋の中で表現(-graphy)するという意味を込めています。テンセグリティ構造は圧縮を伝える部材同士が触れ合わず、ケーブル(たこ糸)によって空中につなぎとめられています。剛結された部分がなく、純圧縮による座屈のみに抵抗するため、非常に強く、合理的な構造となっています。

誰も見たことがない、新形式の橋を提案するというビジョンは引き継ぎながらも、どうしても2次元的に(立面から)設計を進めてしまうという一昨年の反省を踏まえ、3次元的な造形にこだわり、デザインを進めました。

結果として誕生した本橋梁は、マクロレベルにおける力の伝達の単純さのみならず、ミクロレベルでは見るものに知的興味を抱かせるような複雑性を兼ね備えた橋となり、個人的にも大変満足いく作品となりました。

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当日の製作の様子

 

個人的には3年連続の橋梁模型コンテストでした(昨年度は神戸市主催の橋梁模型コンテストでしたが)。個々人の構造力学の勉強につながるだけでなく、後輩と一緒に模型を実際に製作し、技術を伝えていくことで、研究室としても毎年成長することができているのではないかな、と感じています。

結果はどうあれ、研究室の学生で代々受け継がれている「構造デザイン」に対する思想は今後もより発展させていってほしいと思います。後輩たちが既存の枠組みにとらわれることなく、のびのびと彼らの構造デザインを表現できる機会に恵まれることを心から願っています。

 (篠崎 健)

 

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最後にメンバーで記念撮影(三輪くんは表彰時は欠席でした)