11/16~18 都市計画学会第一回全国大会

こんにちは。M2谷川です。

11月16日から18日にかけて都市計画学会第一回全国大会(第53回学術研究論文発表会を含む)が開催されました。

研究室からは、M2谷川が査読付き論文発表会、同じくM2の三輪が都市計画報告会で発表しました。


1日目のエクスカーションでは、船の上から「水の都」大阪の文化を肌で感じてきました。また、その後のパネルディスカッションでは、まちを活性化するために都市計画や法律の柔軟性が求められていると強く感じました。

2日目、3日目は論文発表、報告会でした。研究題目はこちらです。

谷川陸「昭和初期の京都都市計画風致地区における眺望に基づく行為許可と行政指導 -現状変更許可申請書(昭和6-8年)にみる京都府の風致行政-」
三輪潤平「戦災復興都市計画における河川沿い緑地計画に関する研究」


発表の内容を質疑で補いきれず、少し悔いが残りましたが、今後この反省を活かしていこうと思います。
※三輪さんの写真は、シンポジウムの関係で撮ることが出来ませんでした。すみません!

私は最初の査読論文発表、三輪さんも最初の論文発表会ということで、研究者としてやっと一歩を踏み出したという気持ちです。今回いただいた意見や質問をしっかり受け止め、修論提出に向けてさらにギアを上げていきたいと思います。

最後に、ご指導頂いた先生方、ご協力頂いた関係者のみなさまに感謝の意を表して終わりにします。ありがとうございました。

M2谷川陸

11/10 岐阜大関西大京都大合同研究会

初めまして。M1の平松です。

11月10日に開催されました岐阜大関西大京都大合同研究会についてお知らせいたします。

例年岐阜大学の出村研と合同研究会を行っておりますが、今年はそれに関西大学の林研が加わりました。

中間発表ということで、岐阜大からM1 1名、B4 3名、関西大からB4 1名、京大からM2 4名の計10名の学生が研究の進捗状況を発表しました。

プログラムは以下の通りです。

 

発表の様子です。

 

石山元気(M2)
官民連携都市公園事業の実態と課題の把握

 

章国煜(M2)
アメリカにおける道路空間再編に関する研究

 

高林萌(M2)
滋賀県山間地域における水利用を中心とした文化的景観に関する研究

 

谷川陸(M2)
戦前期の京都都市計画風致地区における行為許可と行政指導

 

三輪潤平(M2)
戦災復興都市計画における河川沿い緑地計画とその理論の形成過程に関する研究

 

岐阜大の出村先生、関西大の林先生をはじめとする先生方から多くの的確なご指摘をいただきました。
今後の研究に向けて大きな糧となりそうです。
来年修論の執筆を控える私も、非常に刺激を受けました。

 

研究会後は、デザイン室にて懇親会(1次会)が行われました。

普段なかなかお会いすることのできない他大の先生方、学生とお話することができ、とても貴重な会となりました。

山口先生による中締めの挨拶

 

その後、希望者は河原町で2次会を行い、楽しい夜を過ごしたようです。

 

今回発表がなかったB4も含め、締め切りまであと少しとなりました。
最後まで粘り強く頑張ってください!

 

M1 平松宏基

10/22-26 パリWS

こんにちは、M1吉武です。遅くなりましたがパリで行われたリサーチワークショップについてです。

2018年10月22日~26日の5日間、国立パリ建築大学ラ・ヴィレット校(ENSAPLV)とフランス・パリにて研究WSに参加いたしました。

京大建築学専攻の田路研との共同開催で、川﨑研からは、高林(M2)、谷川(M2)、畠田(M1)、河北(M1)、田中(M1)、平松(M1)、吉武(M1)、吉野(B4)と山口先生で参加いたしました。

「都市の中の自然、自然の中の都市」というリサーチテーマのもと京都とパリを対象にそれぞれの都市と自然の関係を考えるというものでした。

5月頃から自分たちで設定したテーマごとに2人1組のチームに分かれ京都とパリの対象地についてそれぞれA1一枚にまとめるリサーチを進めてきました。

田路研との合同エスキスを経て、京都のプレゼンを完成させ、パリについては事前リサーチをもとにWSのなかで現地調査とディスカッションをもとにプレゼンボードを作成しました。

各テーマ、対象地、チーム編成は以下の通りです。

「河川」鴨川/セーヌ川  畠田・吉武

「インフラストラクチャー」南禅寺インクライン/プティットサンチュール  谷川・吉野

「運河」琵琶湖疎水/サンマルタン運河  高林・平松

「寺院・斜面地」 東山/モンマルトル  河北・田中

帰国後、作成した最終成果物についてはこちらでご覧いただけます。

https://issuu.com/shun_yoshitake/docs/__

以下は、5日間をつらつらとご紹介します。

10月21日パリに前泊するため朝7時に関空集合。谷川吉野は先の飛行機で一足先にパリに到着しています。

ここでまさかの機体トラブル。格安航空はやはりこれが困りますね。。

なんと8時間ほど関空に閉じ込められ、ようやく出発。

ちなみになんだかんだ空港・飛行機内でプレゼンテーションの準備に追われていました。

そして翌日22日早朝にシャルルドゴール空港に到着。時差と疲労でへとへとです。

タクシーでラ・ヴィレット校に到着。既にレクチャーが開催されています。

午前中はラ・ヴィレットの講師の方々のレクチャーを受け、午後からは京大の学生のプレゼンテーションへ。

みんな疲れを感じさせない堂々としたプレゼンテーションでした。

そしてラ・ヴィレット学生のプレゼンテーション。パリ全体を対象に、「緑地のタイポロジー」「オースマンの都市計画」「生物多様性」など1つのテーマ焦点を当てたリサーチについてのプレゼンでした。

以上のプレゼンを経て、各グループが興味のあるグループとチームを組みました。 京大チームがパリの調査対象地、ラ・ヴィレットチームがリサーチのトピックを持ち寄ります。

23日~26日まではグループごとに現地調査、ディスカッション、ボード(A1×2/手書きベース)の作成を進め、26日午後からのプレゼンテーションの準備を進めます。

各チーム対象地が絞られていて現地調査だけでなくじっくり教室でのディスカッションをしていたのに対して、僕らセーヌ川チームは、対象地が広域にわたるため3日間まるまる現地調査に充てました。(最終日はもちろん焦ることになりましたが、、)

事前調査では、セーヌ川沿いの河川空間の中でも歴史地区内を中心に調査していました。

ラ・ヴィレットの学生とディスカッションをすると、セーヌ川にはゾーンごとにイメージがありもっと広域でとらえるべきだとのこと。

たとえば、新凱旋門のあるラデファンス周辺では、親水空間が少なく、産業利用が中心である。

ほかにも、文化・イノベーション地区の坂茂の建築やエコカルティエ、歴史地区周辺、教育と経済のベルシー地区等を見て回りました。

併せて、フランスのtraditionalな食事やセーヌ川クルーズ、エッフェル塔、凱旋門、シャンゼリゼ通り、その他セーヌ川にかかる橋梁の見学など、さながらプライベートツアーのように手厚く案内してもらい贅沢な3日間を過ごさせていただきました。

最終日には、手書きベースでポスターを作成しパワポベースで発表。

各々ディスカッションを経て少なからず英語のスキルも向上したように思います。語学的にではなく伝えるエネルギーが増したように感じます。

〈以下、各自感想 原文まま〉

谷川

パリと京都を比べると,地勢や歴史,空間のつくられ方に大きな違いがありますが,根本にある自然の捉え方には多くの共通点があるように感じました。

研究室に所属して,景観を勉強しはじめて,これまではできあがった空間にフォーカスしていました。が,できるまでの大きな歴史の流れや,その空間を利用する人々が複雑に関係しあって一つの空間ができていると実感しました。当たり前のことではありますが,それをいろんな場所に出歩くことで深く学ぶことができました。

実際に海外に足を運んで感じたこの経験を今後に活かしていきたいと思います。

高林

パリではサンマルタン運河、プチットサンチュール、プロムナードプランテを対象に、水辺+線形公園を対象として調査を行いました。水との近さや、市民が廃線等の元インフラ・公共空間を柔軟に再活用できる仕組み、そしてそれらの構造物やディテールの処理が当たり前のように上手で美しく、羨ましいと感じることが沢山ありました。連日パリを案内してくれたラヴィレットのみなさん、ありがとうございました!

畠田

今回初めてヨーロッパに行くことができました。フランスの街並みは写真のようで、歩くだけでも異なる文化であることを身体全体でひしひしと感じました。パリワークショップでは、ラ・ヴィレットの学生さんらと議論する中で、今まで自分には無かった感受性や価値観に気付かされることが何度かあり、刺激的な日々を過ごすことができました。また、人前で自分の考えを英語で発表することができたのも(拙いものではありましたが…)良い経験になりました。ここで出会えたご縁を大切にして、これからの海外インターンも楽しみたいと思います!

河北

ヨーロッパに行くのは今回が初めてで,楽しみな気持ち半分・不安な気持ち半分で当日を迎えました.飛行機が10時間近く遅れたり宿泊場所がなかったりするトラブルは多々ありましたが,今振り返るとひとつひとつが成長するための経験になったと思えます.WS中は見たことのない光景や初めての感覚に出会い,現地の学生の方に案内してもらって訪れた場所や彼らの考え方の全てが新鮮で勉強になりました.このWSを通して,海外は思いのほか身近なものだと感じられ,これから先も知らない景色を沢山見ていきたいと思いました.

田中

パリは山がなく地形に富んでいる訳ではありませんが、電車の廃線跡や元採石場の起伏を活かして、都市の中に自然に囲まれた場所を埋め込んでいました。「自然」というものの捉え方、作業の進め方、観点など色々なところで刺激を受けました。フランスの街の雰囲気を感じられたこと、英語で話し合う機会を得たことも含め、今回の経験を今後に活かしていきたいと思います。

平松

今までWSの経験があまりなかったにも関わらず、パリという未知の土地でWSをするということもあり、正直最初はとても不安でした。しかしWSが始まるとパリの学生がとても親切に接してくれ、徐々に一緒に議論や作業をすることができました。彼らの思想や着眼点は私たちとはかなり違っていて戸惑いましたが、同時にとても面白く感じました。今回のWSでの経験は今後の研究室生活において大きな糧になると思います。

吉野

WS期間中は、ラヴィレットの学生と都市計画・環境問題について時間をかけて議論する機会を得た。文章だけでは読み取りにくい、考え方の違いや本音を聞くことができたのは大変貴重な経験となった。コミュニケーションの取り方やブレストの手法なども勉強になり、今後の活動に活かしていきたいと思う。

発表を終え、たまたま開催されていた学内のWelcomePartyと合わせてみんなで打ち上げ。

翌日から2グループに分かれて、約1週間のフランス周遊旅行に行きました。こちらはまた個人的にお話しできたら。

長くなりましたが、2週間どっぷりとフランスの素晴らしい空間、文化に触れたり、異なるコンテクストをもつ学生とのディスカッションをしたりと、刺激的な経験ができて本当に良かったと思います。日本でもパリの調査を進めていましたが、現地でしか感じられないことが非常に多かったです。空間の雰囲気や現地の人ならではの共通のイメージ。そうした事物の背景にあるであろう、都市の発展の大きな流れや自然観。近年の公共空間整備のスピード感などに刺激を受けました。こうした経験を余すことなく今後の研究、プロジェクト、コンペ等に生かしていただきたいと思います。私事ですが2019年9月頃よりENSAPLVに留学する予定です。パリでの1年間の生活、学生たちとの活動が大変楽しみになりました。

最後になってしまいましたが、今回このような機会を与えてくださった、田路先生、山口先生、ブルディエ先生(ENSAPLV)ありがとうございました。また、各校の学生と大変楽しく過ごせましたし、何より全員無事で帰国できてよかったです。お疲れさまでした。

M1 吉武(投稿が遅くなってすいませんでした!)