はじめまして。B4の川崎です。
先月の研究室旅行についてです。今年は学生だけで、台風の中、鳥取県と島根県に行ってきました。
☆1日目:大山→足立美術館
まずは中国最高峰、大山。日本で3番目に国立公園となり、現在は「大山隠岐国立公園」として、蒜山牧場や日本海に面した海岸など、広範囲かつ四季折々の景色が魅力となっています。
車内から見た大山
日本一長い自然石の道を登っていきます
大山寺に到着
お次は足立美術館。横山大観の作品や日本庭園で知られる美術館です。創設以来「日本庭園と日本画の調和」の方針を掲げ、130点にも及ぶ横山大観の作品をはじめとする日本画や、5万坪にも及ぶ日本庭園などが展示されていました。
創設者・足立全康自身が集めた草木で造られた庭園
夕食は海鮮でした!カニの解体は十数年ぶり、まして一杯丸ごと食べるのは初めてで、美味しかったですが疲れました……。
☆2日目:島根県立美術館→出雲大社
2日目は島根県立美術館から。宍道湖に面したこの美術館そして屋外の岸公園は、夕日スポットとして知られています。実は私は1年前にもここを訪れていたのですが、その時は曇っていて夕日を見られませんでした。そのため今回こそは……と言いたいところでしたが、台風接近してるんでしたねはい。そもそも午前中に行っても夕日を見ることはできません。
島根県立美術館
美術館の展望台から眺めた宍道湖
お昼に出雲蕎麦を食べ、古代出雲歴史博物館へ。出雲大社にかつてあったとされる巨大神殿の模型や、金銀の大刀が展示されていました。
博物館へと向かう並木道
その後は出雲大社へ。おみくじを引いたり、ぜんざいを食べたりしました。
出雲大社
夜はバーベキューやレクレーションで盛り上がりました。
☆3日目:三徳山三佛寺→倉吉
お疲れモードの中三徳山三佛寺へ。ここのメインは、垂直に切り立った絶壁の窪みに建てられた投入堂。しかしそこに辿り着くまでがしんどい。木の根っ子や岩や鎖をよじ登る、まさに「修行」でした。山道を登ること1時間、やっと投入堂に到着しました。
木の根を掴んで登ります
鎖を頼りに登る修行
最後に回ったのは、倉吉の白壁群。江戸時代や明治時代に建てられた白壁の土蔵が今でも多く残っています。
倉吉の白壁土蔵
投入堂の前で集合写真!
皆さんお疲れ様でした!後期も頑張りましょう!
(川崎誠登)
2014年10月8日 3:35 PM
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カテゴリー: 学生生活
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風景づくり夏の学校2014
U30_都市計画-都市設計提案競技 『道後温泉 移動風景の再生と展開』
京都大学ULDLチームとして応募し、二日間にわたって行われた最終審査・プレゼンのため、現地道後へ行ってきましたので報告します.
参加者 : M2 牧田・大川 M1 篠崎・諏訪・一宮・水牧 B4 水野(つ)・水野(ゆ)・三輪
目標としていた最優秀賞は逃しましたが、各審査員がそれぞれ選定する賞を二つ(藤田賞・窪田賞)頂くことができました.
審査会終了後、パネルと模型を囲む
【コンペ趣旨】
愛媛県松山市に位置する道後温泉は、外湯文化の再生に取り込んでいる日本最古の温泉地ですが、
地域には道後温泉本館をはじめとする多くの老朽化した木造建築群を抱えると共に、過去の南海地震では源泉が数か月間止まるなど、
中長期的な地域リスクを抱えている地域です。
また、一遍上人の寶厳寺が昨年焼け果て、温泉本館の耐震工事にも7年-10年を要することから観光客の足が遠のくことも予想されています。
今回の都市計画-設計提案競技では、火災や地震といった道後温泉を取り巻く災害リスクや、地域構造の変化を理解したうえで、
お遍路さんをはじめ多くの旅人を癒しもてなしてきた外湯文化を育んできた街路や広場といった道後に固有の空間構造にもう一度目を向けることで、
道後地区を中心とした移動風景を再生させていくための地域デザインの提案を募集します。 (公式HPより)
【京大チーム提案概要】 Panel
◇ 道後温泉本館の魅力を担う空間・精神を読み解き、改修を機にそれを街全体へ波及させることで一極集中型からの転換を図る.
◇ 建築資材や湯・土地に関して、二次・三次的な利活用によりまちの中を循環させる.
◇ 民間主体の中間組織が連帯しながら上記のまちづくりを進めることで、行政に頼らない自治組織の復活を目指す.
メインパース
【一日目】
翌日の審査会に先だち、レクチャーを二つ.
東大の藤田香織先生「木造建築の風景」、同じく東大の窪田亜矢先生「地域デザインの展開」
建築工学的でハードな視点と、地域づくり的なソフトな視点から、将来の日本の風景について考えさせられるようなお話を頂きました.
その後、商店街の入り口に立って市民向けにパネル発表.
具体的な人の活動風景についてツッコミを頂くなど、市民の方とのリアルなコミュニケーションをとれたのは、
個人的にも新鮮な経験となりました.
なおこの時、京都から宅急便で送っていた模型が大破するという非常事態のため、
模型組は宿に籠って必死に修復にあたっていました.
最初壊れているのに気づいた時は、もうひやひやでした.
【二日目】
朝までプレゼンのスライド作成に追われてしまい、満足に練習もできないまま会場へ向かいます.
午前中は、内藤廣先生の講演の後、パネルと模型を展示しながら審査員や一般市民に向けてプレゼンテーションを行いました.
パネルと模型によるプレゼンテーション風景
昼食後、いよいよ講評会が始まります.
僕たちの出番は6チーム中3番目.
リポDの力を借りながら、直前まで制限時間内に収まるよう練習していました. (結局、原稿を読み上げるプレゼンになってしまったのが心残り…)
講評会風景. 手前には大物審査委員がずらり.
発表後の質疑では、
・循環させる資材として本館からはあまり出そうにない. それよりも点在する空き家を考慮しないのか.
・冠山にある駐車場の機能は開発後どう担保するのか.
などをいただきましたが、一つ目の質問に的確に答えられず、退場してからとても後悔しました.
審査委員の講評を間近で聞く牧田
発表後の講評では、資源の循環とその運営主体を核としたまちづくり手法の可能性について評価を頂いた部分と、
大まかな解釈では提案の深みについてもの足りなさを感じられていた部分とをご指摘いただきました.
建築家や都市計画家の審査員の方からは直接コメントを頂けませんでしたが、
他の提案に対する言葉を聞く限り、空間的な考察と表現が弱かったことで、”おもしろさ”を感じてもらえなかったのかと思いました.
また解散後、審査委員長で今回のコンペの仕掛け役である羽藤先生から、
川崎研究室”らしい”歴史の読み解きがあまり見られなかった(という旨の)お話がありました.
以上のご指摘と、自分たちがコンペを通じて感じた反省点を踏まえ、
近日中に振り返る機会を設けようと思います.
なんにせよ、実質およそ一か月を通じて精力的にコミットしてくれたチームメンバーをはじめ、
お忙しい中エスキスしていただいた山口先生には、とても感謝しています.
この場をお借りしてお礼申し上げます.
牧田裕介
審査委員長の羽藤先生、審査委員の窪田先生、研究室OGの片岡さんと記念撮影
2014年9月30日 2:01 AM
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カテゴリー: 学生コンペ
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長かった酷暑もようやく一段落しましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
B4ミズノです。
9月5日、嵐山の天龍寺において嵐山についての勉強会が開かれました。当日の午前中、激しい雨が降っており、現地見学会を心配していましたが、見事にハレ。むしろ蒸しました。日がサンサンと降り注ぎ、大堰川の上流には嵐山が青々と茂っておりました。
現地見学会では、地元の方々に大堰川周辺の現状について説明を頂きました。昨年の洪水では、全身が浸かるほど溢れ返ったとのお話を伺い、大変な災害であったように感じました。しかし、現状の被害は許容できる範囲であり、これ以上の防災対策(河岸の防壁)は景観を損ねるので必要ない、といった意見もあり、防災と景観の両立について考えさせられました。
現場見学会が終わると、予定通り講演会が進められました。
まずは、天龍寺の宗務総長 栂承昭さんから挨拶を頂きました。
話題提供者は発表順で、深町加津枝先生(京都大学環境デザイン学)、那須将さん、後藤田さん、山口敬太先生、窪田亜矢先生(東京大学地域デザイン)でありました。
プログラムは以下の通りでした。
深町加津枝先生 「嵐山の景観に見る地域らしさ」
那須将さん 「歴史資料から見た嵐山の景観」
後藤田さん他 「嵐山における筏プロジェクト」
山口敬太先生 「歴史と事例から見る河川景観整備のあり方」
窪田亜矢先生 「大槌町(岩手県三陸)における防災と景観の取り組み実態」
最後は柴田昌三先生(京都大学環境デザイン学)が講評をされました。
深町加津枝先生
山口敬太先生
窪田亜矢先生
全て興味深いお話でとても勉強になったのですが、恐縮ながら一部だけ掘り下げて紹介させて頂きたいと思います。
那須将さんの「歴史資料から見た嵐山の景観」に関して。
『今の時代、情報は簡単に手に入り、観光客はあらかじめ観光地のイメージを持っている場合がほとんどである。つまり、多くの人々はあらかじめメディアによって形作られた「見かた」を通して景色を見ている。人々が満足する為には、この「見かた」に応えられるようなまちと、それをつくるまちづくり活動が必要になる。この「見かた」を追体験が出来ない場合、観光客はイメージとの乖離に落胆してしまう。(一部要約)』
時代を経て形成される眺望の「かた」について、とても興味深く話を聞かせて頂いた。確かに嵐山の歴史の中で作り上げられてきた「見かた」は強力なポテンシャルを持っている。しかし、同時に価値評価の方法を限定する可能性も孕んでいると感じた。嵐山が観光地としてさらに発展するために、まだ知られていないポテンシャルを発掘することが出来て、そのためには、新しい「見かた」を提供し、それを共有、また定着する方法を考えることも必要かと思われた。
講演会が終わると、懇親会が開かれました。
ザンネンながら私は参加できなかったのですが、とても盛り上がっていたそうでした。今後も研究会が開かれると聞いたので、また、素晴らしい先輩、先生がたのお話を聴けるのを楽しみにしております。清涼の季節ですが、ますますのご活躍のほどをお祈り申しあげます。では。
水野裕介
2014年9月7日 5:50 PM
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カテゴリー: シンポジウム・講演会
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