10月30日,2011 第3回 京都大学・岐阜大学 合同卒業研究中間発表会

10月30日、岐阜大学の地域システム計画研究室と合同卒業研究中間発表会を行いました。

 

今回が3度目の合同発表会、出村先生をはじめ、去年も来ていた岐阜大の学生の方々とも再会を果たしました。

再会の喜びもつかの間、緊張感に包まれた会場の中、修士課程の学生から発表が始まりました。

その後、少しの休憩を挟んで、学部生の卒業研究の発表が行われました。

発表の進行をとりまとめる山口先生

日々の研究成果を発表するM2高山さん

わかりやすく理路整然と発表する、岐阜大学B4大井さん

実験模型を使用しながら発表するB4村野君

修士課程の学生の人達は短い時間でリサーチの深い成果を発表をしているものの、先生方からは鋭い指摘がなされていました。学部生も皆勤勉で、日頃の成果を一生懸命に発表しておりました。

今年は去年に比べて発表時間が少なく、莫大な量の研究内容の中、どのようにプレゼンテーションするか、ということを学部生、修士生含めて、かなり苦心されていたように思います。

しかし、発表テーマにもよりますが、その短い時間に発表が設定された分、研究の筋道が先まで立てられている人ほどわかりやすく明快な発表をしていたように感じられました。

 

夜は懇親会がとりおこなわれ、研究や修勝の話、何気ない日々のことを語らい、交流を深めました。

とても楽しかったのでつい写真をとることを忘れてしまいましたが・・・

なかなか会う機会のない学生達でお互いの研究のことや普段の学生生活の悩みを話すのは新鮮な経験だと思います。

 

研究のヒントは、議論はもちろんのこと、普段の何気ない会話から得られる場合も多々あります。

何気ない会話から大真面目な議論まで、活発にコミュニケーションをとっていきたいですね。

私自身も論文生の方々からたくさんのことを吸収しながら謙虚に頑張っていきたいと思います。

(大川)

 

9月13日-10月1日, 2011 ヨーロッパ橋巡りの旅(ドイツ編)

2011年9月13日~10月1日に研究室の学生でドイツ→ベルギー→オランダと橋巡りの旅をしてきました。メンバーは駒井・平野・森田・村野(ベルギーから合流)です。ここではドイツでのことを書きたいと思います。

ドイツではフランクフルト、ヴィースバーデン、シュツットガルト、ミュンヘン、ケルン、デュッセルドルフに行きました。飛行機の移動時間が長く疲れましたが、フランクフルトの洗練された街並みに感動してその疲れも飛んでいきました。この橋巡りの旅の記念すべき最初の橋はフランクフルトのホルバイン歩道橋です。主塔が青色でケーブルが赤色という派手な配色の橋でしたが、現代的な街並みに不思議と馴染んでいて、フランクフルトの景色を彩り豊かにしていました。

ホルバイン橋

ドイツで巡った橋は全部で20橋以上におよびましたが、ここでは特に僕が印象に残った橋を紹介します。まずはミュールアッカーにあるエンツ歩道橋。この橋は形としてはとてもシンプルですが、自然豊かな空間に上手く溶け込んでいて、まさに自然と一体化しているように思えました。川の水面に映る橋の姿がとてもきれいだったのを覚えています。

エンツ歩道橋

次の橋は全く違ったタイプで、シュツットガルトにある現代的なデザインのNesenbach Valley Bridgeです。この橋は住宅地を抜ける高速道路のトンネル部分で、頂上部の歩道橋を歩いていたところ散歩中の馬と遭遇するハプニングが。馬が歩くとさすがに少し橋が揺れていました。この時にはベルギーの構造設計事務所ネイアンドパートナーズで働いていらっしゃる日本人スタッフの方に旅に同行していただいて、橋の構造についていろいろ聞きながら橋巡りができたので、非常に濃い一日になりました。

Nesenbach Valley Bridge

最後に紹介するのは橋ではないのですが、シュツットガルトのキレスベルクタワーです。細い主塔とネットだけで4層の床を支えていて、少し不安でしたが、その迫力と奇抜な見た目は来た人を楽しませてくれます。この日は雨風が強かったので上るのにはかなり勇気がいりましたが、頂上ではシュツットガルトの自然豊かな風景が見渡せて素晴らしかったです。

もちろんこの旅行では橋だけを巡っていたわけではなく、普通の観光もしてきました。特に僕たちが楽しみにしていたのが、ミュンヘンでこの時期に行われているオクトーバーフェストで、無謀にもビール好きな現地の方々と相席でビールを飲むことに。まずそのビールジョッキの大きさに驚きました。一緒に飲んだ方々はもうすでに4杯以上飲んでいるとのこと。僕らは1杯でおなか一杯でした。ちなみにノンアルコールビールで酔っぱらってしまった経験のあるKさんはコーラでオクトーバーフェストを楽しんでいました。この2日後にベルギーに向かいドイツの旅を終えました。

オクトーバーフェスト

ドイツの橋を見て一番感じたことは、どの橋も桁が薄くて橋脚が細く見た目がすっきりしていましたが、当然渡ったときに揺れるということです。日本では地震を考慮してかなり強固に橋が作られるため、ごつい印象を受ける橋が多いですが、さすがに歩いただけで揺れる橋はほとんどないように思います。日本とは違った橋に多く出会えた上に、たくさんの現地の人と交流できたことはとても良い経験になったと思います。この経験をこれからの研究や社会に出たときに生かせていきたいと思います。

次はベルギーです!

(森田)

 

9月19-20日,2011 「日本景観」の原点を辿るワークショップ in 奈良

9月の19日から20日にかけて,山口先生の主催で,ワークショップが開催されました。
樋口忠彦先生(前京都大学教授,現広島工大教授)を講師にお招きして,古典的名著『景観の構造』や
『日本の景観』に書かれた舞台となる場所を実際に歩いて、現地で説明していただきました。
著書を読むだけではなかなか理解できない、あるいは理解しているつもりだった難しい部分を、
実際の空間体験と併せて新しい思考と身体感覚を養いました。

巡ったのは以下の通りです。
・恭仁京跡(山城国分寺跡)
・都祁水分神社
・都祁山口神社(小山戸)
・宇太水分神社(下井足)
・宇太水分神社(古市場)
・長谷寺(初瀬)
・三輪山、大神神社
・奥明日香、稲淵
・大和三山、甘樫丘
・慈光院

参加者は現役の研究室学生(片岡、木村、村上、高山、村尾、大川)でした。
山口先生、吉村先生、専門職社会人のOB(八木さん、飯田さん)の有志の方々もご一緒していただきました。

新旧の地形図を手にして地形や水の流れ、建物の立地などを観察し、解説をお聞きしながら、
「景観を読む」とはどういったことか、という思考を深めていくことができました。
貴重な経験をさせていただきました。

それだけではなく、僕の中では、人生的な部分も勉強になりました。

夕食の時間に、樋口先生が静かな声でなにげなくおっしゃられる一つ一つの言葉が
とても心に染みました。

(大川)