伊庭
今日(10/14)は、伊庭(東近江市)に、石積みの掘り起こしにやってきました。
今後の景観保全管理の仕組みづくりを考える上で、石積みと環境学習をどうやって組み合わせるかが課題となっています。今回はその準備作業として、市の文化財課、都市計画課さんとともに、土に埋まって見えなくなっている石積みの調査、復元を行います。
現地にやってきました。土砂がたまり、水路の半分くらいが埋まっています。
この水路の左側のコンクリートも5,6年前までは空石積みでした(山口、2010年撮影)。
こうした歴史的な石積み景観をどう維持するのか、大きな課題です。
石積みの天端が見えます。土砂がたまり草が茂っています。試掘しつつ、石がきちんと積まれていることを確かめながら、いざ掘らん!
「大変そう・・・」
まずは、草を刈ります!!刈って刈って刈りまくります。
次は掘って掘って掘りまくります!水は豊富に流れています。
2時間ばかり掘り続けて、石積みが見えてきました!! 土砂は2トントラック1杯分は軽くいきました。
さらに掘り続けます!上で土を受けてトラックに運ぶのもツライ!
みんなの頑張りで、大分みえてきました!!イケスの跡らしきものもみえます。ここは漁師さんのご自宅の石積みで、昔はイケスの中に鯉(食用)を放していたようです。
5mほどの長さで昔の(江戸後期〜明治はじめあたり?の)石積みが姿をあらわしました!やったぞ!
今日はここまで。お疲れ様でした!
(撮影:阿部)
2016年10月18日 3:58 PM
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今年もこのシーズンがやってきました。そうです、絵日記です。
8月13日、滋賀県東近江市伊庭町で行われた、まちのお祭り「絵日記」に、M2の八尾、OBの高橋さん、そして山口助教が参加してきました。
伊庭町では現在、水郷集落の重要文化的景観選定を目指し、さまざまな活動・調査が行われています。私たちの研究室からも、これまでのOB・OGを含めメンバーの多くが活動・調査に携わってきました。
昨年度の絵日記では、伊庭町の若者世代が中心の「絵日記実行委員会」と協働で、伊庭の水路を利用した「川床カフェ」と、田舟イベントを企画しました。今年はなんと、絵日記実行委員会の方々が100%オリジナルで川床を運営してくださるということになり、「ぜひ遊びに来てください!」と、私たちは招待されることになったのです。
9日に開催されるはずが、台風の影響もあり延期となってしまい、天気が心配でした。しかし、13日はちゃんと晴れてくれました。
絵日記実行委員会のお手製の川床
川床の奥には田舟が見えます
雨の影響もあり水位がかなりあったのですが、そのおかげで水にかなり近い場所でくつろぐことができ、真夏の暑さも吹き飛ぶものでした。
18時30分、実行委員会委員長の田辺さんの合図により、絵日記が始まりました。年配の方から地元の子どもたちまで、たくさんの人で賑わいました。
なにかのショーが始まりました
人々で賑わう謹節館前広場
子どもたちお手製の提灯が輝きます
日が暮れ、祭りが盛り上がると同時に、川床も大盛況。ビールを片手に人々が集まり、語らっていました。私たちもその輪に紛れ、伊庭の方々からたくさんのお話をうかがいました。
「去年はこの川床で飲み過ぎてしまった」と、昨年の川床イベントを思い出される方もいれば、「今年もこうやって川床に人が集まってうれしい」と、実行委員会主導の企画を喜んでいらっしゃる方もいました。このように、水路をより近く感じられる川床イベントが「年に1度のお楽しみ」となってきていたので、これからも水路を中心としたまちの風景が大切にされることでしょう。
早くも、22回目を迎える来年の絵日記が楽しみです。ちょっと気が早いですかね。
夜の川床は大盛況でした
(八尾修司)
2014年8月14日 9:00 PM
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初めまして、人気ブロガーことM1スワです。
7月7日に東近江市埋蔵文化財センターにて、伊庭の文化的景観の調査委員として調査をされている山口先生と
深町先生(京大農学部環境デザイン研)を中心に、有志の学生をまじえた合同勉強会が開かれました。
この会には教育委員会事務局文化財課の嶋田さまにも参加していただき、
「伊庭の文化的景観の価値評価と保全再生の道筋について」をテーマに討論しました。
まずは山口先生の発表「伊庭の文化的景観の価値について」
まず文化的景観という制度的に守ろうとする価値について中国の麗江古城や、高島市の針江や海津を
例に説明されました。
そして「文化的景観の価値とは何か」「伊庭における風景の保存再生のあり方とは何か」
という問題意識につながります。
原風景の再生なのか、誰によってのものなのか、その意義は何なのか、どうすれば可能なのか
という問題提起から討論がスタートしました。
次にM2中条さんの発表「住民参画促進計画」(昨年の公共政策コンペの内容)
①生活利用の伴わない文化的景観
②まちづくりへの住民参加の偏り
という2つの課題を設定してセミパブリックライフをテーマに場所や参加のデザインを提案しました。
これは文化的景観の構成要素である「生業」について、住民がどのように水路を利用できるか
学生の視点から考えたものでした。
学生たちが「伊庭に来て感じていること」を話しあったり、
先生方や嶋田さんの意見を交えたりしながら討論が進みました。
山口先生の「いろんな種をどうするか、それが文化的景観の醍醐味」という言葉や
深町先生の「変わってはいけないものを押さえて、柔軟な動きができるように制度を使う」
といった言葉がとても印象的でした。
針江との比較や、モロコといった生態系・水路を介した生活から伊庭特有の文化・土壌を読み、
どのように制度・仕組みづくりにくみこんでいくかというところにまで踏み込んで議論ができました。
文化的景観や生態系に関する調査は今後も続いていくので、伊庭の動向に注目です。
また、このような他流試合的な勉強会は刺激になる部分が多いので、これから盛り上げていきましょう。
(諏訪淑也)
2014年7月10日 12:34 AM
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