6月5-6日, 2011 景観を「体」で考える農業体験@深野


 

山、街道、峠、里、棚田、そして鳥のさえずり。

 

研究室の有志メンバー+山口先生で、奈良県宇陀市室生区にある深野へ二日間、農業体験に行ってまいりました。

この地区は朝日新聞「日本の里100選」に選ばれた場所でもあり、積極的な住民による景観保全がされているとのことで、集落や古民家の見学をさせていただきました。

景観への取り組みに関して、里山保全などの活動をされているリーダーの北森さんに、地域の活動や課題など説明していただきました。

また、笹百合の保存活動もお手伝いさせていただき、学生は大きな声ではしゃぎながらも楽しく熱心に取り組みました。

その日の夜は地域住民の方々と、田植えをさせて下さる逵さん宅でバーべキューを楽しみ、深野の貴重な話や楽しい話をあれこれと聞かせていただくことができました。

 

二日目は、いよいよ待ちに待った田植えをさせてもらえることになり、辻さんの丁寧な指導を受けながらも、さぐりさぐりで始まりました。

苗が植えられているのがわかりにくいですが、ビフォーアフター。

逵さんも入れて総勢10人で取組み!ぬかるみに足をとられながら、苦手な人はカエルやミミズに怯えながらも、

根深い雑草を引っこ抜き、苗をやさしく植えていきました。なかなか大変な作業でした。

田植えが終わったあとは、昼食をとり、逵さんから深野のことを問わず、様々な興味深いお話を聞かせていただきました。本当に貴重な体験をさせていただきました。

 

「便利な生活に君たちは慣れているが、不便な生活を体験してみると、案外楽しかったりする」

という北森さんの言葉は印象的であり、実際に汗を流して腰を痛めて手で植えることの楽しさを身を持って感じたと思います。

そして疲れる田植えや草刈などの共同行為が長続きする秘訣とは、作業が終わった後に皆で飲んだりしゃべったり、

そうしてコミュニケーションをとることがやはり持続的な活動につながっていくのだ、ということを身をもって体験いたしました。

 

農業体験を終えたあとは赤目温泉、赤目四十八滝に行きました。つかれた体もリフレッシュ!

 

 

二日間の農業体験、がんばって手植えしたので秋の稲刈りもぜひとも参加させていただきたいですね。

 

(大川)

 

 

5月26日、桂離宮見学会

桂離宮を研究室のメンバー4名で見学してきました。

M1の沢くん、M2の西野くんと僕、とD3の片岡さんとで。

本研究室が京大本部キャンパス吉田から桂に移って5年。僕が京都に住むようになって8年。桂離宮を見学するのは、恥ずかしながら個人的に今回が初めてでした。

景観を学ぶ学生にとっては、池泉回遊式庭園内のその視点場や、園路、植栽のこれでもかというぐらい意匠を凝らしたデザインによる多様な風景展開が、シークエンス景観というものを理解するために多くを語ってくれる名庭として知らない人はいないはず。建築やデザインの分野においても、日本らしい簡素美の代表格として世界のその名(”Katsura”)を馳せています。

武家社会における当時の公家の立場などを予備知識として持っておくと、庭設計における社会的アイロニーの表現など、飽きることなくおもしろさがいくらでも湧き出てくるように思いました。何度か行かねば。

(村上)

5月25日,2011 近代建築見学会

M2の村上さんを筆頭にM1の大川さん、B4の中条・松本・玉井という5人の研究室メンバーで、フランク・ロイド・ライトに関係する建築を2つ見てきました。

 

まずは芦屋市にあるヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)。

石のブロックを積み上げてできたような外装が特徴的です。内部はこだわりの感じられる装飾であふれていました。

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そしてもうひとつは、西宮市にある甲子園会館。ライトの弟子遠藤新による設計です。
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建築家について無知だった私ですが、今回の見学を機に20世紀の三大巨匠について興味を持つことができました。

建築家それぞれの特徴を知ったことで、比較の面白みを改めて感じています。今後もいろいろな建築物を見て、ものを見る目を養っていきたいと思いました。

(玉井)