今年度も夏季WSを開催しました。
今年度のWSの課題は実際の事業に即した
―近江八幡市「安寧のまちづくり事業『静かな水辺で暮らす』」国有地を含む水辺の再整備―
という内容で行われました。
1日目は現地見学を行うとともに、山口先生から「デザインの組み立て方」という題でレクチャーを頂きました。
近江八幡市の旧吉田邸で、近江八幡市政策推進課の方から近江八幡市の整備計画についてお話を頂いた後、山口先生から課題に対するレファレンスを交えてデザインの流れのレクチャーをしていただきました。
WSに参加するB4と一緒に、M1も同行しレクチャーを拝聴いたしました。
その後、ラコリーナ近江八幡の整備の仕方や来場者の様子、西の湖の自然環境や周辺の生活など対象地周辺を巡り、対象地では周囲の風景などを確かめながら各自イメージを膨らませていました。
2日目以降は研究室で各自作業を行っていきました。周辺の歴史や環境の情報収集、課題の発見とコンセプトの設定、コンセプトに応じた形・プログラムの設計といった各作業ごとに進捗状況を発表してもらい、M1を中心とした学生メンバーでエスキスをしながらそれぞれの案をブラッシュアップしていました。
山口先生のレクチャーを参考にしながら、各自得意なところに力を入れて、独自の案を練り上げており、M1もいい刺激を受けることができました。
最終日には山口先生、中島さん、村上さん、大川さん、阿部さんが来ていただき、パワーポイントを用いて、コンセプトや図面、パースを見せながらそれぞれの考えや強みを伝えていました。
発表の仕方やパワーポイントの作り方、デザイン案など様々なところにそれぞれの個性が現れていて、非常に面白い発表ばかりでした。
質疑では鋭い指摘や質問を頂き、発表者も聞いていた学生メンバーも非常に勉強になりました。来場者の人数や年齢層、周辺環境や施設との関わり方、形の持つ意味など様々な観点から、ストーリーを立ててデザインを進めていく重要性を教えていただきました。
最後になりましたが、2018年度WSに来ていただいたOBOGの皆様、現地見学でご協力いただいた近江八幡市の皆様、貴重なお時間頂きまして本当にありがとうございました!
(田中)
2018年8月25日 4:06 PM
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こんにちは、M1の田中です。
7/28に都市計画学会関西支部の第16回発表大会が行われました。
4セッション合計23編の研究発表が行われ、本研究室からも吉武さん、平松くん、田中の3名が発表させていただきました。
研究題名
吉武駿 「道路施設に着目した大阪御堂筋の街路景観の変遷 」
平松宏基 「長浜市中心市街地における空地の位置づけと変遷に関する研究」
田中椋 「明治-昭和期の随筆にみる京都の風物に関する研究」
それぞれ質疑応答や懇親会で参加者の方々や座長の先生からコメントを頂き、改めて論文を見直す機会にもなりました。
また、各セッションから1名奨励賞受賞者が選ばれ、田中が受賞させて頂きました!
卒業論文として取り組み、先生方のご指導をいただきながら模索してきましたが、今回受賞させて頂き一安心しております。
奨励賞を頂きましたので、今後とも内容の充実を図り、精査していきたいと思っております。
先生方、研究にご協力いただいた皆さま、論文発表に際してご指導いただき、発表者一同御礼申し上げます。
今後ともよろしくおねがいします!
田中
2018年8月9日 3:08 PM
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こんにちは。2014年度川崎研究室修了の八尾修司と申します。
現在、大日本コンサルタント(株)に就職して4年目で、都市計画やまちづくりにおけるソフト施策のほか、公園・広場等のハード設計に関わる部署で仕事をしております。
さて本題ですが、修士課程在籍時に第一著者として執筆しました、
「戦前期大阪における公園道路網計画と桃ヶ池・田邊公園道路の形成」
土木学会論文集D1(景観・デザイン)、Vol.71, No.1, pp.95-107, 2015.
により、『平成29年度土木学会論文奨励賞』を受賞致しました!
私が卒業研究に着手した時から取り組んだテーマであり、この期間も含めると、約6年の時を経て受賞に至ったことになります。
授賞理由は、下記のとおりです。
戦前期大阪における都市計画公園緑地計画は、公園緑地を系統的に配置し公園道路で連絡する欧米由来の計画思想を日本で最初期に導入し、かつ社寺の風致を組み入れ固有に発展させた先駆的な計画であった。本論文は、当時の行政文書や新聞記事及び設計図面等の新史料の発見と、その緻密な分析により、計画理念と整備過程、実現に関わる主体の役割をはじめて明らかにした。
本論文の成果は、現代の都市緑化や緑のネットワークの考え方の基盤的根拠を先駆けて解明した点、また、整備実現における周辺地主の自主的な働きかけの事実が認められた点において、今後の都市計画に対して大きな示唆を与えている。以上から、論文奨励賞に相応しいと認められた。
(平成29年度 名誉会員及び土木学会賞等 紹介冊子より抜粋)
学生時代、まさかこのような栄誉ある賞を頂くことになるとは思ってもみませんでした。ですが、査読論文として成果を取りまとめるまで、さまざまな苦労をしたことを顧みると、「論文奨励賞」という最高の形で結実したということに、喜びを噛みしめずにはいられません。
景観・デザインの分野としても、山口敬太准教授が授賞して以来の7年ぶりの授賞ということで、重くのしかかる責務もありますが、土木の景観・デザイン分野の発展に少しでも寄与出来るよう、今後も精進して参りたいと思います。
以下、2018年6月8日に行われた、土木学会定時総会での授賞式の様子を少し。
弦楽器演奏によるオープニングの後、鈴木史朗氏による毎年恒例のメイン司会のもと、授賞式が始まりました。個人的には、某TV番組でお見かけして以来、初めて生のご本人を拝見することができました。
大画面による大々的な紹介に圧倒されるばかりでしたが、論文賞、論文奨励賞の紹介のほか、長崎市・出島で進められた「出島表門橋架橋プロジェクト」や、宮城県・気仙沼市での「気仙沼大島大橋」を代表とした田中賞など、土木分野の発展に貢献したさまざまな研究、技術開発に関する取り組みを目の当たりにしました。
総会終了後、出席者による交流会が行われ、そこで偶然、早稲田大学・佐々木葉教授とご一緒することができました。この他、「もしかすると八尾さんの研究のヒントになるかもしれない」と言ってわざわざお話に来て下さった方もいらっしゃり、今後の展開の可能性を予感させるものもあって非常に有意義な時間を過ごすことができました。
さて。
最後になりましたが、学生時代から社会人になってからも、熱くご指導ご鞭撻頂きました川﨑雅史教授、山口敬太准教授、そして研究室ゼミ等でさまざまなご指摘を頂きました久保田善明・現富山大学教授には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。先生方のご指導がなければ、このような栄誉ある授賞に至ることはありませんでした。
また、若造をあたたかく迎え入れ、貴重な資料を提供下さった繁村誠人氏(NPO国際造園研究センター理事)、伊藤廣之氏(大阪歴史博物館副館長)ほか、関係諸氏の皆様には感謝してもしきれません。皆様に提供頂いた資料や情報がきっかけで、研究が大きく前進いたしました。
今回の受賞を機に、実務・研究の両面で、土木工学や都市計画分野の発展に貢献できるよう、これからも頑張っていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
(八尾修司・川﨑研究室OB)
2018年6月17日 10:11 PM
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