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5/31 都市計画学会年間優秀論文賞(2018)受賞式

こんにちは。D1の谷川です。

 

修士過程在籍時に第一著者として執筆しました論文が『日本都市計画学会年間優秀論文賞(2018)』を受賞しました!

 

【論文題名】

「昭和初期の京都都市計画風致地区における眺望に基づく行為許可と行政指導 -現状変更許可申請書(昭和6-8年)にみる京都府の風致行政-」

谷川陸,山口敬太,川﨑雅史: 都市計画論文集, Vol.53, No.3. pp.289-296, 2018

【受賞理由】

本論文は、風致地区内の具体事例の分析をもとに、当時の京都府における風致行政の実態を明らか にした論文である。評価できる点は、第一に、750 件もの許可申請書を精査し、個々の事例を丁寧に分析している点があげられる。第二に、風致委員会答申による基準内容と基準設定前の指導内容とを比較し、どのように継承されたかまで検証している。戦前の京都府風致行政の全体像を射程においたうえで、眺望という観点からの分析が達成できている点があげられる。

(「日本都市計画学会 学会賞 特別功労表彰 功績賞・国際交流賞 2018 年 年間優秀論文賞 受賞一覧ならびに授賞理由書」より抜粋)

 

 

本論文は、修士論文の一部を査読論文としてまとめたものです。初の査読論文が、このような栄誉ある賞を受賞したことを嬉しく思う半面、驚きを隠せません。研究をはじめた時は、文献調査の中で、一つ一つの事例に行政担当者や施主、住民の思いがこもっていることに面白さを感じ、ある種盲目的に資料を収集・分析してきました。それをまとめていく中で、少しずつ全体像がみえてきて、はじめて査読論文というかたちで表現することができました。一つ一つの事例を見ていく中で、自分の中で、「京都の山へのまなざし」が変わった感覚がとても強く印象に残っています。

今後も、いい成果を出せるように日々精進して参ります。

 

 

5月31日に行われた、都市計画法50 年・100年記念シンポジウム@東大に参加してきました。

これまでの都市計画の領域を超えた新たな領域への展開を目指し、実務者や研究者から先導的な事例が紹介されました。地域の課題と景観特性を解読した、それぞれの課題解決のプロセスが、現行の都市計画制度に様々な示唆を与えていると感じました。社会学、生態学、交通とオープンデータ、リスクマネジメントなど様々な観点から都市計画の実践が行われ、それぞれの領域を超えた連繋システムが新たな循環を都市に生み出していく力強さを感じました。このような展開の中で、自分に何ができるかを考えていかねばと、つよく刺激されました。

シンポジウムの後に行われた第8回総会では、学会賞・特別功労賞・年間優秀論文賞の授賞式が行われました。受賞のスピーチを拝聴し、それぞれの思い、研究の過程を聞く中で、まだスタート地点に立ったばかりの自分を再認識しました。自分なりの研究者像とは何か。研究の先に何があるのか。それを楽しみに、今後もがんばります。

 

 

さいごに、

本論文を執筆する際に、ご指導を頂いた川﨑雅史教授、山口敬太准教授に心から感謝の意を表します。また、ゼミ等で刺激的な議論を頂いた景観設計学研究室の院生・学部生、文献調査に協力していただいた京都府立歴彩館の担当者の方々に感謝の意を表して、結びにいたします。

5/16 新入生歓迎会

こんにちは、M1の新井です。

先日川崎研究室の新入生歓迎会が行われました!
今年はM1の田さん、渡辺さん、B4の関さん、田中くん、萩原くん、梁さん、研究生の劉さん7名ものメンバーが新しく研究室に入りました。
今年は河原町近くのおしゃれなワインバルで歓迎会が行われ、多くの種類のワインを楽しみながら景観設計学研究室にぴったりの歓迎会になりました。
川崎先生は腰痛のためご欠席されたので、山口先生から乾杯のお言葉をいただきました。

新入生が一人づつ挨拶をして、それぞれ自慢と野望も発表することに。

みんな旅行や料理や自転車、マリオカート実況まで個性的な趣味を持ったメンバーばかりで今年も楽しい学生生活になりそうです。

二次会は昨年から何度もお世話になっているダイニングバーで行われ、楽しい時間を過ごしました。

今年度もよろしくお願いします。

M1 新井

久御山 まちのにわ構想

山口です。さて、平成30年度の研究室プロジェクトとして、かつ久御山町から委託を受けて、中央公園とまちの駅(クロスピア)の整備・活用のあり方のリサーチと、まちづくりのビジョンの検討を進めてきました。その成果がまとまったので概要版を公開します。2018年4月から、久御山町のみなさまと、研究室M1メンバー、研究室OBである中島さん(nijo inc)とで検討を進め、昨年10月に町長も参加されたまちづくりシンポジウムで「久御山 まちのにわ構想」として中間報告を行いました。過日、われわれのリサーチの成果を受け、町議会でも報告と議論がなされ、町のプロジェクトとして、次年度以降の事業化に向けて動きはじめようとしています。

当初、中央公園とまちの駅のそれぞれの課題把握からはじめて、検討もそれぞれ進めていましたが、久御山においては「食」が、解決すべき重要な地域課題であり、公民連携の収益事業の柱にもなり得ることを発見し、「食」を軸に、工業地域の食環境の向上と住環境の魅力向上、農業のブランド発信・確立を同時に達成するシナリオを考えていきました。そして、その戦略上の拠点として中央公園を「まちのにわ」として再整備することを企画し、その事業化の方策と、具体的整備イメージを計画・立案しました。

デザインとコンテンツの力で、社会課題を同時に解決する循環の原動力を生むこと、収益生を高めることで社会的便益の持続的創出を図ることがねらいです。他地域でも似たアプローチで検討を行っていますが、これは地方都市においてデザインに求められる役割だと感じています。

ただし、現段階ではあくまでコンセプトです。今後、町役場を中心に、町内外の民間事業者との協働のあり方や事業としての組み立てについての検討を進めながら、オール久御山の取り組みとして推進していくことになるかと思います。研究室としては、来年度も引き続き研究とサポートを進めていきます。

「久御山 まちのにわ構想」[概要版](ダウンロードはこちらから 16MB)

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久御山町の課題        ・・・ p.3
久御山中央公園の現況と課題  ・・・ p.7
クロスピア久御山の現況と課題 ・・・ p.13
まちのにわ構想コンセプト   ・・・ p.17
プログラム          ・・・ p.20
整備・活用イメージ      ・・・ p.21
体制とプロセス        ・・・ p.31