9/13-16 東北視察&東大合同研究会

初めまして。M1の谷川です。

9/15.16に小高で行われた東京大学地域デザイン研究室、東京大学景観研究室との合同合宿に関してお伝えいたします。京大からの参加者は、山口先生、中内さん、諏訪さん、黒島さん、寺島、谷川です。

 

今年は、例年行っている地域デザイン研究室との合同合宿に東大景観研究室の福島先生と学生さんをゲストにお招きしての開催となりました。

私たちは合同合宿に先立って、13日夜に仙台空港に到着し、南三陸で宿泊しました。

 

14日の朝日。旅館の前から日の出を見て一日が始まります。

 

朝食を取った後、南三陸→気仙沼→陸前高田→女川の順に震災復興の現場を見学しました。

 

写真と一言、気仙沼

切土、盛土。被災地の現場に実際に身を置き、そのスケールの大きさに圧倒されました。

陸前高田市、奇跡の一本松と防潮堤。海は見えなくなっていました。

 

NPO法人が運営するコミュニティカフェ「りくカフェ」で昼食。

 

昼食後は陸前高田中心市街地を散策しました。

その後、女川に向かい復興が進む駅前の市場「ハマテラス」を歩きます。

 

新しい街のシンボルである、新駅舎と温泉温浴施設「ゆぽっぽ」が一体となった施設で体を休めました。

 

その後、市場で夕食をすませ、宮城県松島に宿泊しました。

 

15日は早朝のJアラートで心臓に悪い目覚めとなりました…

 

午前は松島を散策します。

 

福浦橋(別名「出会い橋」)で結ばれる福浦島からは湾内に浮かぶ島々を眺めることができます。

福浦島から瑞巌寺へと向かいます。

 

震災前

現在

 

瑞巌寺。杉並木は震災の被害で杉が枯れていました。

上の写真は研究室に保存されていた震災前のものです。

 

昼からは東大の地域デザイン研究室、景観研究室の方々と合流し、

地域デザイン研究室の方々に被災地での活動について説明をしていただきました。

その後、小高中心部を散策しました。

 

 

散策では地域デザイン研究室の学生が中心となり、丁寧な説明を行って下さいました。

 

夕方からは旅館「双葉屋」にて研究発表会を行い、3研究室計15名の研究の進捗状況を発表し合いました。

発表プログラムは以下のとおりです。

 

地域デザイン研の窪田先生、景観研の福島先生、弊研究室の山口先生をはじめ研究室の学生方からも的確なご指摘をいただきました。

発表会は7時間にわたるものでしたが、あっという間に終わりを迎えてしまいました。

どの研究も非常に興味深い内容で、その後の懇親会でも熱いトークが続きました。

 

16日は旅館をあとにして、小高から浪江へ。

震災から6年半が過ぎましたが、その傷跡はまだ深く残っています。

 

浪江町。行き交う人もほとんど無く、解体工事を待つ順番を示す札が家屋に取付けられていました。

 

最後は浪江駅にて一人ひとりが今回の合同合宿での感想を伝え、解散となりました。

 

今回の合宿では非常に充実した4日間を過ごすことができました。被災地で生活するひとびとやそれを支える活動を学ぶことができ、普段関西では聞くことができない興味深いお話を伺うことができました。まちごとに復興のようすは違っていて、風景の保全と防災のバランスをとる難しさを感じました。

発表会ではレベルの高い発表や白熱する議論が行われ、研究室内だけでは味わえないような新鮮な体験ができました。この経験を活かし、今後の研究生活を実りあるものにしていきたいです。

 

今回中心となって運営を行って頂いた東大地域デザイン研究室のみなさま、

そして、東大景観研究室のみなさま、本当にありがとうございました。

来年も楽しみにしております。

 

(M1谷川陸・寺島健)