シンポジウム・講演会

11/22-24 第72回土木計画学研究発表会・秋大会

修士1年の大東龍生です。

2025年11月22日から24日の3日間行われた「第72回土木計画学研究発表会・秋大会」について報告します。今年は福井工業大学 福井キャンパスで開催され、当研究室からはM2のSong、M1の大東が参加しました。

1日目:Song Wentao(M2)「パリ市Embellir votre quartier事業にみる既存市街地の地区交通と道路空間の面的再編手法」

22日「歩行者空間の計画・デザイン・マネジメント」セクションで口頭発表を行いました。2024年10月に実施したパリ現地調査で得られたヒアリング資料と行政資料を基に、Embellir votre quartier事業(以下EVQ)における、地区スケールの交通計画の面的再編と公共空間デザインを連動させる計画手法について発表しました。会場では社会システム株式会社および各大学の先生方から、EVQの実施プロセス・運営体制を起点に、日本の道路空間再整備事業との違いに加え、日本の制度・実務に合わせた政策パッケージとしての導入可能性まで踏み込んだ質問と意見が寄せられました。今後は、現地調査結果に基づき、プロセス設計の一般化と日本都市への適用条件の整理を進め、修士論文として取りまとめるとともに、査読論文としての投稿を目指します。(執筆:Song)

3日目:大東龍生(M1)「中山間地域における地域運営組織の形成・発展と成立条件」

11/24「田舎の土木計画学」セクションで口頭発表を行いました。卒業論文で執筆した内容をブラッシュアップし、発展のプロセスと重要であった出来事にフォーカスして発表を行いました。学生や先生方から様々な質疑コメントをいただき研究の視点を深める貴重な機会となりましたが、それ以上に、同じ「条件不利地をどう持続的に計画していくか」という問いを持った人たちがこれだけ集まっていることに、希望を感じました。

発表に向けてご指導いただいた先生方、研究室の皆様に心より感謝を申し上げます。

余談:1人エクスカーション

プロジェクトの都合でエクスカーションに参加できなかったので、1人エクスカーションを催行しました。
まずは一乗谷朝倉氏遺跡。

戦国大名・朝倉氏が5代103年間にわたり越前を統治した城下町の跡で、武家屋敷、寺院、町屋、道路などがほぼ完全な形で発掘・復元されたことから「日本のポンペイ」とも呼ばれています。遺跡全体が国の特別史跡、4つの庭園が特別名勝に指定されています。紅葉のシーズンでモミジやイチョウがきれいでした。

一乗谷朝倉氏遺跡博物館 設計:内藤廣
連続した切妻屋根がかわいい建築でした。

続いて、永平寺。

永平寺は道元が開山した曹洞宗の大本山で、今も多くの修行僧が厳格な修行に励んでいます。七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、大庫院、浴室、東司)や傘松閣は荘厳な建築で、座禅をかたどった配置となっており、深い緑と相まって張り詰めたような独特の空気感が広がっていました。

こちらは新栄商店街。福井駅前の大通りから一本はずれたところにあります。新栄商店街は開発の波が押し寄せる福井駅前で昔の姿を保っている商店街で、空き家を改装したビビッドな配色の店舗も点在し、モトコーのようないい感じのディープな雰囲気を感じさせます。新栄テラスは商店街の中の駐車場を活用した広場で、木製のファニチャーや植栽が置かれ、ちょうどよい囲われ感があります。

写真の「コノジナガヤ」は、新栄商店街の建築3棟を柱や梁を残しながらコの字型にリノベーションした複合施設です。県都まちなか再生ファンドを活用し2025年3月にオープンした建物で、カフェやギャラリーティーハウス、レストランなど個性的なテナントが入っていました。

最後にえちぜん鉄道福井駅

こちらも内藤廣設計の駅舎で県産木材をふんだんに使用したデザインになっています。行き止まり側に大きく開口部を設けており、これによってJR福井駅から張り出したテラスから駅舎と列車を楽しむことができます。回送列車がギリギリまで出てきて感動しました。

以上、余談のほうが長くなってしまいましたが、学会の報告でした。

大東龍生

11/16~18 都市計画学会第一回全国大会

こんにちは。M2谷川です。

11月16日から18日にかけて都市計画学会第一回全国大会(第53回学術研究論文発表会を含む)が開催されました。

研究室からは、M2谷川が査読付き論文発表会、同じくM2の三輪が都市計画報告会で発表しました。


1日目のエクスカーションでは、船の上から「水の都」大阪の文化を肌で感じてきました。また、その後のパネルディスカッションでは、まちを活性化するために都市計画や法律の柔軟性が求められていると強く感じました。

2日目、3日目は論文発表、報告会でした。研究題目はこちらです。

谷川陸「昭和初期の京都都市計画風致地区における眺望に基づく行為許可と行政指導 -現状変更許可申請書(昭和6-8年)にみる京都府の風致行政-」
三輪潤平「戦災復興都市計画における河川沿い緑地計画に関する研究」


発表の内容を質疑で補いきれず、少し悔いが残りましたが、今後この反省を活かしていこうと思います。
※三輪さんの写真は、シンポジウムの関係で撮ることが出来ませんでした。すみません!

私は最初の査読論文発表、三輪さんも最初の論文発表会ということで、研究者としてやっと一歩を踏み出したという気持ちです。今回いただいた意見や質問をしっかり受け止め、修論提出に向けてさらにギアを上げていきたいと思います。

最後に、ご指導頂いた先生方、ご協力頂いた関係者のみなさまに感謝の意を表して終わりにします。ありがとうございました。

M2谷川陸

12/9 文化的景観研究集会

12/9、奈良文化財研究所主催の第9回文化的景観研究集会(@京都府立大)が開催されました。
寺島がポスターセッションに参加させていただきました。

今年のテーマは、「地域らしさを支える土木―文化的景観における公共事業の整え方―」。
プログラムはこちらから(一部変更あり)

山口先生を含む、実務の一線で活躍されている方々のご報告を元に、改めて公共事業の現状の課題に関して考えることができました。

山口先生のご報告

また私が卒業論文の際に大変お世話になった、徳永哲様(風景デザイン研究所STEP所長)のご報告を伺えたことも刺激的で、広く勉強させていただきました。

ポスターセッションでは、学術研究部門として18のエントリーがあり、
私のポスターは審査員特別賞をいただくことができました!

発表ポスター

私の研究は全国の文化的景観を包括的に対象として扱ったものだったのですが、審査委員長から「今後もこのような研究が多く出てくることを期待します」とのご講評をいただき、審査員特別賞として選出していただきました。

今回の研究集会では、行政の方々も多く参加されており、様々な意見交換をさせていただきました。今後の研究に向けた多くの知見が得られ、貴重な機会となりました。
ご意見を頂いた方々、誠にありがとうございました!
今後ともどうぞ宜しくお願いいいたします。
(寺島)