学生コンペ

6月6・7日 公共政策デザインコンペ

M1の川崎です。

土木計画学会主催の公共政策コンペの発表会が九州大学で行われ、
水野(剛)、川崎、牧田、岩本の4人が発表しました。

プレゼンをする水野(剛)

プレゼンをする水野(剛)

 

「地域資源の活用による地方都市の活性化戦略」というタイトルで、「生涯学習大学」と「アクティブシニア」を柱として近江八幡市全体を活性化する提案をしました。

結果、見事「土木計画学委員会賞」を受賞致しました!

講評としては、街全体の課題の分析ができている点と、事業運営の持続的なスキームが具体的に考えられている点を評価していただけた一方で、
生涯学習大学を始める主体が考えられていなかった点と、課題と提案との繋がりが表現されていない点を課題としてご指摘して頂きました。

近江八幡市は現在研究室のプロジェクトとして取り組んでいる場所であり、プロジェクトにも今回のコンペの提案を活かしていきたいです。

懇親会での講評の様子

懇親会での講評の様子

 

発表後には、コンペに参加した岐阜大の方々や、学会に参加していた東大の方と交流を深めることができました。
これからも仲良くしていければと思います。

 

みなさんお疲れ様でした!

パネルの前で記念撮影

パネルの前で記念撮影

<川崎 誠登>

5/12 IABSE Young Engineer Workshop Elegance in Structures –the footbridge

5/12(火)に,奈良県にて歩道橋設計提案の国際アイデアコンペに参加しましたので,報告します.

参加者 M2:篠崎 M1:水野裕介,三輪 OB:畠中

【workshop概要】

IABSE (International Association for Bridge and Structural Engineering; 国際構造工学会)は毎年春と秋に開催されています.今回は開催地が奈良であり,テーマが Elegance in Structuresでした.

コンペは,学会が開催するYoung Engineer Workshopという形で行われました.コンペの要旨は,奈良市立三笠中学校の前を流れる佐保川に架かる歩道橋という対象地に,新たに歩道橋の提案をする,というものです.

設計条件は,スパン26m,活荷重3.5kN/m2,河川の中に橋脚は設けないことです.Outputとしては,橋のGeneral Drawingのみではなく,Detail, Construction Plan, 構造の詳細な説明が求められました.

国内外の35歳以下の若者21チームが参加しました.審査員は,Mike Schlaich, Ian Firth, 川口衞,春日昭夫という世界で活躍されている方々です.

site

対象地

 

 

現状

対象地の現況写真

 

 

【提案】

対象地に相応しいeleganceな橋として,桜並木と小川の風景を邪魔しない透過性の高い橋を考え,構造のヒントは,日本の寺社仏閣の肘木から得ました.そして,片持ち梁と吊床版とトラス構造を組み合わせた橋を提案しました.

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肘木

橋全体

detail

 

 

【wrokshop当日】

初めに,審査委員4名による基調講演がありました.

その後,各チームの発表が始まりました.発表5分,質疑応答3分,言語は英語です.自分達のプレゼン自体は,今までの練習よりも上手くでき,他のチームに負けていない手応えがありました(しゃべったのは篠崎さん).

質疑応答では,Schlaich先生から,木材同士の接合部が,私たち提案した設計では耐えられないことを指摘され,残念ながら入賞は出来ませんでした

Afer Partyでは,4名の審査委員の方々には木の接合に関するご指摘と,発想自体は面白いというご意見を頂き,他の参加者の方々には京大が受賞すると思ったという評価も頂けました.

基調講演でも話しておられたことですが,如何に細部が重要かということが身に染みたご指摘でした.構造物にとって最も危険なのは接続部であるからこそ今回ご指摘されたのだと思います.

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【コンペ全体を振り返って】

今回のコンペは,橋の設計の一連の流れ,その一つ一つの作業を実際に自分達で行う初めての機会でした.かたちを考え,構造計算をして,その結果をまたかたちに反映する,それを繰り返すことで段々と橋の構造が決まっていく,それを実感することが出来たのは非常に良い経験となりました.

個人的には他にも力不足な部分がいくつもありますが,チームの課題としては以下の2つが挙げられると思います.

・構造に関して特に細部が重要であるが細部まで明確にできなかったこと(←力の流れに対する理解が不足している,細部の検討をするための知識・方法が不十分)
・高欄など床版より上の部分の造形を詰めきれなかった事

周囲の環境を読み取ってそれを橋のデザイに活かす,そこで新しいアイデアを持ってくるという点では他のチームに負けていなかった,そこを他の参加者に評価して頂いたと思うので,そういった“川﨑研らしさ”は今後も引き継いでいきます.

構造の分野でのコンペということで,審査に関しても学んだ事は多くありますし,「もの」,特に公共物をつくる人間がどうあるべきかについても考えを深める良い機会になったコンペでした.

【最後に】

1ヶ月以上にわたりチームを引っ張って頂いた篠崎さん,同じM1として切磋琢磨し共に成長できた水野君,東京の地から案を見て頂いて適宜アドバイスをして頂いた畠中さん,そして,お忙しい中何度も時間を割いて一緒に考えて頂き,私たちが勉強不足の部分を教えて頂いた久保田先生には,とても感謝しております.

ありがとうございました.

 

三輪潤平

9月20日 U30_都市設計提案競技 『道後温泉 移動風景の再生と展開』

風景づくり夏の学校2014
U30_都市計画-都市設計提案競技 『道後温泉 移動風景の再生と展開』

京都大学ULDLチームとして応募し、二日間にわたって行われた最終審査・プレゼンのため、現地道後へ行ってきましたので報告します.

参加者 :  M2  牧田・大川    M1 篠崎・諏訪・一宮・水牧    B4 水野(つ)・水野(ゆ)・三輪

目標としていた最優秀賞は逃しましたが、各審査員がそれぞれ選定する賞を二つ(藤田賞・窪田賞)頂くことができました.

 

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審査会終了後、パネルと模型を囲む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【コンペ趣旨】

愛媛県松山市に位置する道後温泉は、外湯文化の再生に取り込んでいる日本最古の温泉地ですが、

地域には道後温泉本館をはじめとする多くの老朽化した木造建築群を抱えると共に、過去の南海地震では源泉が数か月間止まるなど、

中長期的な地域リスクを抱えている地域です。

また、一遍上人の寶厳寺が昨年焼け果て、温泉本館の耐震工事にも7年-10年を要することから観光客の足が遠のくことも予想されています。
今回の都市計画-設計提案競技では、火災や地震といった道後温泉を取り巻く災害リスクや、地域構造の変化を理解したうえで、

お遍路さんをはじめ多くの旅人を癒しもてなしてきた外湯文化を育んできた街路や広場といった道後に固有の空間構造にもう一度目を向けることで、

道後地区を中心とした移動風景を再生させていくための地域デザインの提案を募集します。 (公式HPより)

 

 

【京大チーム提案概要】 Panel

◇ 道後温泉本館の魅力を担う空間・精神を読み解き、改修を機にそれを街全体へ波及させることで一極集中型からの転換を図る.

◇ 建築資材や湯・土地に関して、二次・三次的な利活用によりまちの中を循環させる.

◇ 民間主体の中間組織が連帯しながら上記のまちづくりを進めることで、行政に頼らない自治組織の復活を目指す.

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メインパース

 

 

【一日目】

翌日の審査会に先だち、レクチャーを二つ.

東大の藤田香織先生「木造建築の風景」、同じく東大の窪田亜矢先生「地域デザインの展開」

建築工学的でハードな視点と、地域づくり的なソフトな視点から、将来の日本の風景について考えさせられるようなお話を頂きました.
その後、商店街の入り口に立って市民向けにパネル発表.

具体的な人の活動風景についてツッコミを頂くなど、市民の方とのリアルなコミュニケーションをとれたのは、

個人的にも新鮮な経験となりました.
なおこの時、京都から宅急便で送っていた模型が大破するという非常事態のため、

模型組は宿に籠って必死に修復にあたっていました.

最初壊れているのに気づいた時は、もうひやひやでした.

 

【二日目】

朝までプレゼンのスライド作成に追われてしまい、満足に練習もできないまま会場へ向かいます.

午前中は、内藤廣先生の講演の後、パネルと模型を展示しながら審査員や一般市民に向けてプレゼンテーションを行いました.

 

写真 2

パネルと模型によるプレゼンテーション風景

 

昼食後、いよいよ講評会が始まります.

僕たちの出番は6チーム中3番目.

リポDの力を借りながら、直前まで制限時間内に収まるよう練習していました. (結局、原稿を読み上げるプレゼンになってしまったのが心残り…)

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講評会風景. 手前には大物審査委員がずらり.

 

発表後の質疑では、

・循環させる資材として本館からはあまり出そうにない. それよりも点在する空き家を考慮しないのか.

・冠山にある駐車場の機能は開発後どう担保するのか.

などをいただきましたが、一つ目の質問に的確に答えられず、退場してからとても後悔しました.

 

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審査委員の講評を間近で聞く牧田

 

発表後の講評では、資源の循環とその運営主体を核としたまちづくり手法の可能性について評価を頂いた部分と、

大まかな解釈では提案の深みについてもの足りなさを感じられていた部分とをご指摘いただきました.

建築家や都市計画家の審査員の方からは直接コメントを頂けませんでしたが、

他の提案に対する言葉を聞く限り、空間的な考察と表現が弱かったことで、”おもしろさ”を感じてもらえなかったのかと思いました.

また解散後、審査委員長で今回のコンペの仕掛け役である羽藤先生から、

川崎研究室”らしい”歴史の読み解きがあまり見られなかった(という旨の)お話がありました.
以上のご指摘と、自分たちがコンペを通じて感じた反省点を踏まえ、

近日中に振り返る機会を設けようと思います.

 

なんにせよ、実質およそ一か月を通じて精力的にコミットしてくれたチームメンバーをはじめ、

お忙しい中エスキスしていただいた山口先生には、とても感謝しています.

この場をお借りしてお礼申し上げます.

 

牧田裕介

 

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審査委員長の羽藤先生、審査委員の窪田先生、研究室OGの片岡さんと記念撮影