学生生活

5月7日, 2012 東山寺院巡り見学会

5月7日,山口先生による案内の下で南禅寺周辺の見学会を開催しました.
その地形の活かし方や背景にある思想などの説明をして頂きながら南禅寺周辺やインクラインなどを歩きました.

 

山口先生による説明

 

各寺院における庭の作庭にあたっては,その地形特性,仏教の思想,作者の考え方などが背景となっていることを学びました.これから他の寺院や庭園を見学する際の知識としても勉強になった一日でした.
4年生にとってはこれから研究の方向性を考えていく上でいい機会になったのではないでしょうか.

 

金地院方丈庭園(作:小堀遠州)

 

自分事ですが,今回は事前の勉強不足のせいで先生方のお話についていくのがやっとでした…
質問などを積極的にできるように,これからは事前勉強を怠らないようにしたいです.
これからもこのような見学会を通して場所に対する多様な見方を養っていければ,と思います.

(中条匡臣)

12月2-4日, 2011 景観・デザイン研究発表会@日本大学

12月2日~4日の日程で土木学会 景観デザイン研究発表会に参加・発表してきました.

シンポジウム,内藤廣先生の御講演,懇親会という充実したプログラムの中,私の発表は最終日の最後という常に緊張感をもった参加となりました.

 

2日に開催して頂いた若手交流会では,全国から集まった景観を学ぶ同世代と研究から日常の事までお酒を飲みながら話しました.一人ひとりの違った考え方を感じたり,一方で同じようなところで悩んでいたりと良い刺激になりました.

 

発表会では様々な発表を聞くなかで,目的に対しての方法論,分析がしっかりしているのかといった研究の精度,また一方で研究がどのように役に立つのかといった意義の部分が大切だと感じました.改めて研究の難しさを実感します.

研究を細かく突き詰めると同時に,景観という大きな枠組みについて考えることの大切さを感じました.内藤先生の「終わりなき未完成を生きるという覚悟.人間は弱いから完成形を求める.」というお話が印象に残っており.研究においても考え抜く,思考をとめないことが大切だと改めて思いました.しかし実行するのは容易でなく心が折れそうです.

 

発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発表では沢山のご指摘やコメントを頂き,もっと精進していかなければと実感しました.
研究の精度自体を高めるとともに,いかに研究を分かりやすくプレゼンできるかという,アウトプットの力ももっと磨かないとと反省です.

今回の学会は景観の本質に対して改めて深く考えなおす機会,研究の難しさを改めて実感する良い機会となりました.
また是非とも来年も参加したいと思っています.

 

(沢一馬)

 

【発表内容】
木村優介「ニューヨーク・ハイラインにおけるレールバンク制度を活用した歴史的高架橋の再利用手法」
沢 一馬「琵琶湖岸の水郷・伊庭における明治以後の水路網と水利用の変遷」

 

追記

土木学会 景観・デザイン委員会にて行われた,風景をつくる土木デザイン フォトコンテストの入賞作品に目を通すようにとの宿題を佐々木先生よりいただきました.興味のある方は是非ご覧ください.

風景をつくる土木デザイン フォトコンテスト
http://www.jsce.or.jp/committee/lsd/photo/index.html

9月13日-10月1日, 2011 ヨーロッパ橋巡りの旅(ベルギー・オランダ編)

ヨーロッパ橋梁巡りの旅。

書き込みが遅れましたが、今回はベルギーから合流した村野が、旅行後半のベルギー・オランダでの体験について紹介します。

ベルギーでは、旅先で事務所訪問をすることになっていたLaurent Ney率いる「Ney & Partners」の作品を中心に橋巡りをしてきました。ここでは、その中でも特に印象に残ったものをいくつかご紹介します。

まずはベルギーの「Ney & Partners」が手がけた橋を3基。

 

 

Tervuren Footbridge
Tervuren Footbridge

ブリュッセル郊外の田舎町テルビューレンにある歩道橋。

人や自転車の往来が激しく、人々の生活にしっかりと定着している歩道橋です。一見ねじれが発生しそうな独特なフォルムも、色彩やデティールが非常にシンプルに設計されているので、落ち着いた印象を与えています。

      

Knokke-Heist Footbridge

こちらは海に面した田舎町、クノッケの歩道橋。

継ぎ目の無い、曲面の美しさを全面に押し出した、どこか有機的な印象を持つ橋です。 cute!

     

Colledge bridge

 

閑静な住宅街、コルトレイクにたたずむ歩道橋。

曲線吊橋の優雅な構造と外装のマットな色彩から、どこか大人びた印象をうけました。先のクノッケの歩道橋とは対称的に、周りの風景にしっくりと溶け込んでいます。訪れたタイミングもよく、夕陽に映える良い写真が撮れました。 
今回の旅では、他にも「Ney & Partners」の作品を多数見て回ったのですが、それぞれの作品作品が本当に個性豊かで、このバライティーに富んだ作風こそネイ氏の特徴であると感じました。
     
      
次にオランダの橋を2基。

Erasms Bridge

 言わずと知れたロッテルダムのシンボル、エラスムス橋。

建築系の設計事務所「UN studio」が手がけた作品です。初めて目にした感想は、「で、でかい!」 予想以上のスケールに驚きました。この橋は僕が構造系の研究に携わるきっかけになった、非常に思い入れのある橋だったので、実際に目の当たりにして感慨深かったです。

      

   アムステルダム最寄のスキポール空港近く、サンティアゴ・カラトラバが設計した三基の橋梁群。
旅の最後を締めくくるにふさわしい巨匠の作品!と意気込んで向かったのですが、メンバーそろってあまり惹かれるものがありませんでした。平原が続く田舎町の中では、一本調子のカラトラバの作品はどうにも周囲との調和が取れていない浮いた作品となっていました。
        
     
今回の旅ではヨーロッパの先進的な橋梁群を直に見て触って、本当に良い刺激となりました。
自分の中でものづくりに対する意欲が芽生える二週間でした。
旅行を企画、先導してくれたM2の駒井さん、平野さん、
2人にこき使われ、旅先で人間ナビゲーターとして奮闘してくれたM1の森田さん、ありがとうございました。