2016年10月

10/26,27 橋梁模型コンテスト@建設技術展2016

10月26, 27日に研究室有志メンバーで橋梁模型コンテストに参加してきました。

メンバーは、M2水野裕介、M1阿部まり、M1朱豊、B4寺島健の4人です。

今回、我々はハープのようなフィンクトラスの橋梁を生み出しました。

結果を先に申しますと、載荷試験をクリアできず惜しくも賞を逃しました。

 

コンテストの概要としては、制作時間2時間以内に与えられた材料で橋梁の模型を作り、25kgの載荷試験に耐える、というものです。審査基準はデザイン性、軽量性、技術度などです。

 

以下に設計意図を記述いたします。

この模型は中央集中荷重の想定の下に設計されています。中央集中荷重の場合、まず支間中央の張弦構造に最も大きな力が掛かり、桁全体に垂直方向のたわみが生じます。そのたわみによって生じる桁の曲げ変形に対し、フィンクトラスのたこ糸が抵抗を始めます。今回用いた奇数分割されているフィンクトラスでは桁端部の曲げ剛性が比較的弱くなってしまうため、それに合わせて桁側面にアガチス板を補強する事で無駄のない力の分散を目指しております。また、張弦構造の場合、桁端部には正の曲げモーメントが生じてしまいます。それを緩和するために、フィンクトラスのケーブルの一端左右合計12か所の桁端部部材の限りなく床版に近い位置に結んでおります。

構造に関しては、不利な構造ではあるが、成り立ちうる構造を最大まで合理化した構造を実現できたと考えております。ディテールに関してはしっかりと凝ることが出来たと思います。これ以上複雑な設計になると2時間に収めることはほぼ不可能だと実感しております。

 

展示用のパネル

展示用のパネル

時間内に何とか仕上がった模型

時間内に何とか仕上がった模型

展示された橋梁模型(会場製作)

展示された橋梁模型(会場製作)

端部のたこ糸固定

端部のたこ糸固定

橋梁メンバー+剛志

橋梁メンバー+剛志

研究室に帰った後、メンバーのみんなとたまたま居たM2の剛志くんを含めて簡易な打ち上げをしました。

反省点の多かったコンペ(特にスケジュールがタイトだった…)でしたが、後輩が興味を持ってくれたなら参加した意義があったと思います。来年こそは京都大学構造デザインチームとして、リベンジを果たしたいところです。

 

〈M2 水野裕介〉

 

 

10/14 伊庭の石積み発掘!WS

今日(10/14)は、伊庭(東近江市)に、石積みの掘り起こしにやってきました。
今後の景観保全管理の仕組みづくりを考える上で、石積みと環境学習をどうやって組み合わせるかが課題となっています。今回はその準備作業として、市の文化財課、都市計画課さんとともに、土に埋まって見えなくなっている石積みの調査、復元を行います。

 

PENK1138
現地にやってきました。土砂がたまり、水路の半分くらいが埋まっています。

 

石積み
この水路の左側のコンクリートも5,6年前までは空石積みでした(山口、2010年撮影)。
こうした歴史的な石積み景観をどう維持するのか、大きな課題です。

 

PENK1183
石積みの天端が見えます。土砂がたまり草が茂っています。試掘しつつ、石がきちんと積まれていることを確かめながら、いざ掘らん!

 

PENK1184
「大変そう・・・」

 

PENK1225
まずは、草を刈ります!!刈って刈って刈りまくります。

 

PENK1340
次は掘って掘って掘りまくります!水は豊富に流れています。

 

PENK1515
2時間ばかり掘り続けて、石積みが見えてきました!! 土砂は2トントラック1杯分は軽くいきました。

 

PENK1536
さらに掘り続けます!上で土を受けてトラックに運ぶのもツライ!

 

PENK1780

みんなの頑張りで、大分みえてきました!!イケスの跡らしきものもみえます。ここは漁師さんのご自宅の石積みで、昔はイケスの中に鯉(食用)を放していたようです。

 

PENK1819
5mほどの長さで昔の(江戸後期〜明治はじめあたり?の)石積みが姿をあらわしました!やったぞ!
今日はここまで。お疲れ様でした!
(撮影:阿部)