PROJECT 社会実践

 中之島歩行者空間化 景観デザイン検討

・大阪市は中之島地区における歩行者空間化を進め、当研究室では2019年度に本事業の設計業務を受託した建設コンサルタント(日本インシーク)と共同(再委託)で景観検討を進めました(山口・吉武・辛・張・関)。
・2021年4月に中之島通(1期工事)が開通し(中之島通 開通報告)、同年11月に空間活用社会実験が開催されました(2021社会実験の報告) 。
・2020年度以降、中央公会堂前広場を含む2期工事の設計において、建設コンサルタント(中央復建コンサルタンツ)とともに景観検討を進め(山口が中之島歩行者空間デザイン検討会議座長として参画)、2023年11月に整備が完了しました。
・2024年10月、都市景観大賞「都市空間部門」優秀賞 (「都市景観の日」実行委員会会長賞)を受賞しました。

整備前の様子                     CGを用いた景観・デザイン検討
2011年の通りの整備後(空間活用社会実験時)の様子  2023年の広場の整備後の様子

京都・三条通のデザインとエリアマネジメントの検討

・2020年に三条通エリアマネジメント検討会議の一員として、京の三条まちづくり協議会と協力して「2030年の三条通の空間像を考える」デザインワークショップを開催しました。その後、まちづくり協議会において将来像の議論を重ね、その成果を「三条通デザインアイデアブック」としてとりまとめ、発行しました(山口・谷川+WS参加メンバー多数)。
デザインワークショップ DAY1~4(2020年8月~10月)の開催報告はこちら

2021年度は官民連携まちなか再生推進事業に採択され、社会実験を通じたエリアプラットフォーム形成に向けた取り組みを進めました。2021年11月には、一部車両通行規制を行う、まちづくり社会実験「三条通で遊んでみよし」の実施支援・協力を行いました(山口+田中・清水・竹中・渡瀬、社会実験の報告)。
2022年度は、道を活かしたまちづくりの検討と社会実験の実施・検証を進め、官民連携の将来ビジョンづくりを進めました。2023年度以降、無電柱化とまちづくりを進める京の三条まちづくり協議会との連携を進めています。

「三条通デザインアイデアブック」はこちらからご覧頂けます。
https://saas.actibookone.com/?cNo=97927&param=MV8zXzc=&pNo=1

 

 

久御山 まちづくりの構想と実装

・2016年3月に第五次総合計画を策定した久御山町では、将来にわたって暮らし続けたいと思えるまちづくり、魅力づくりに取り組み、中央公園の機能拡充や、まちのえきクロスピアくみやまを拠点とした地域活性化を進めています。当研究室は2018年度に久御山町と学術指導契約を締結し、久御山町中央公園等の整備活用のあり方検討を進め、2019年3月に「久御山まちのにわ構想」として成果発表を行いました(山口・畠田・吉武)。
・また、2020年度には久御山ジャンクション高架下の活用可能性調査検討を行いました(萩原・清水・田中)。
・中央公園については2019年度から国土交通省の先導的官民連携支援事業の採択を受け、地元関係者らでつくる推進プロジェクトが発足し、構想の具体化が進められ、2020年1-2月には社会実験「くみやま まちのがっこう」が、2021年11月には「くみやま まちのがっこう2021」が開催されました。その後も、公園利活用検討が進み、2023年に『久御山中央公園再整備基本計画』が策定されました(山口:委員長)。
・一方、中央公民館跡地において、2021年に全世代・全員活躍まちづくりセンター整備基本計画が策定された(山口:委員長)後、事業者選定の公募型プロポーザルが行われ、2025年中の開館が目指されています。

「久御山 まちのにわ構想」(2019年度)[概要版](ダウンロードはこちらから 16MB)

久御山ジャンクション高架下活用可能性調査(2020年度)


 

 

近江八幡 安寧のまちづくりと景観デザイン

・近江八幡市は2015年10月に「近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定、将来の都市戦略や空間ビジョンづくりにおいて、地域活性化・都市デザイン部会メンバーとして(川崎部会長、山口副部会長)参画しました。それと連携して学生主体で、常浜公園再整備提案や西の湖湖岸再整備提案を含む、景観デザイン提案を行いました。その後も各種計画策定、旧吉田邸の活用再生(川崎)、「安寧のまちづくり」事業、安土城下町再整備等(山口)などに関わりました。
・2018年度には近江八幡市 安寧のまちづくり「静かな水辺で暮らす」事業計画としての「近江八幡 国有地活用・水辺の道づくり構想 整備イメージ」の検討」を行いました。
・2020年度には「安土未来づくり」として近江八幡市から委託を受け、まちづくり協議会など7つの地域活動団体とともに、今後5-10年の安土未来づくりの方針を検討し、その成果は「安土未来づくりアイデアブック」としてとりまとめました(報告はこちら、山口・谷川・清水・関)。2021-23年度は西の湖周辺まちづくりと歴史的建造物を活用した具体的なアクションプランを検討・立案し、西の湖沿いの水辺空間や歴史資源の利活用社会実験を行いました。
・これまでの成果は『安土まちづくりビジョン 学びのにわ構想(案)』としてとりまとめました(谷川・山口・オーガイア・Song・岡本・朱・潰瀧・Wang・上坂)。


[学生による提案]
・「近江八幡U-30安寧のまちづくりアイデアコンペ」(2018/03)
 「てくテクとっく近江八幡」が【最優秀賞】を受賞(谷川・三輪・諏訪・高林・吉武)(ポスターを開く)。
・まちづくり提案「地域資源の活用による近江八幡市の活性化戦略」(水野(剛)・川崎・諏訪・水牧・牧田)
 公共政策デザインコンペにて【土木計画学委員会賞】を受賞(2015/06)(PDFでダウンロード
・まちづくり提案「安土城下町再生 葦舟で結ぶ風景」(牧田・川崎・水野(剛)・三輪・岩本) (2015/10発表)(PDFでダウンロード)、 近江八幡プロポーザル・ブック(2015/11作成,PDFダウンロード)を安土城下町再生報告会にて発表(広報おうみはちまん,2016年1月号)

 

姫路市網干 歴史まちづくり

・2019-2021年度に姫路市から「網干地区歴史的建造物と空地の活用のあり方検討」に関する調査研究の委託を受け、歴史的建造物等の資源調査、歴史・記憶調査を進めました(河北・山口)。調査を並行してまちづくりの検討を進め、地域活動や年中行事、農地・空地の現状などのさらなる調査や、流通・往来や地場産業に着目した揖保川流域の文化的景観に関する研究を行いました(竹中)。また、地域のみなさんを編集会議メンバー・執筆者として、参加型の『発見!網干遺産』本の製作・編集を進め、まちの資源の掘り起こしとまちづくり構想の検討と具体化をはかりました(協力:なないろめがね)。2023年には地域企業協賛を得て『発見!網干遺産』を自費出版で刊行しました。また、『揖保川流域文化的景観』マップ・解説書を作成しました(ウェブ非公開)。以後も、網干地区に関わりのあるみなさまと連携してまちづくりに関わっています。


淀川水系・流域都市空間デザイン

土木学会デザインコンペ「22世紀の国づくり」(A部門)に、山口・吉武が、武田史朗さんら立命館大チーム、建設技術研究所チーム、鳳コンサルの吉武さん、ラーゴの西川さんらと「未来の琵琶湖・淀川流域圏デザインチーム」として参画し、「流域を、柔らかく住みこなす」と題した作品を提出しました。その結果、「優秀賞」を受賞しました。

二次審査提出パネルはこちらからダウンロードください。

↓プレゼン審査資料

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・2020年度は、亀岡市において、2070年の流域空間デザインに関する実践的研究(立命館大学・京都大学・金沢大学共同研究プロジェクト)を行いました(渡邊、劉が参加)。
「川とともに暮らす」亀岡 2070 ーU40が亀岡の未来を語るワークショップ http://kameoka2070.com
その成果は、亀岡霧の芸術祭の場を借りて、オンラインシンポジウムにて発表しました。
動画記録(YouTube):https://youtu.be/C-8hepuqaiE

・2021年度はグリーンインフラの海外事例調査や亀岡市内でのケーススタディを行いました(劉)。
・2022年度は流域空間デザイン研究会(千葉大学 武田史朗研究室・当研究室・立命館大学 花岡和聖研究室・一般社団法人 Fogin)が委託を受け、「亀岡市における流域治水時代のまちづくりに向けた提言 ”水とみどりと暮らす”」をとりまとめ、当研究室もその一部を担いました。
・2023年度も同研究会主催で、亀岡市における流域治水時代のまちづくり国際学生ワークショップが行われ、運営・実施に参加しました。本ワークショップの動画も作成されました。

伊庭(東近江市)水郷の景観保全とまちづくり

・2010年から景観史研究を開始し、2012年から東近江市や地元の方々とともに水辺の景観まちづくりに取り組みはじめ、2013〜2016年度まで文化的景観の保存活用委員会のなかで学術調査を行いました。その成果は山口が「水路と集落」(『文化的景観 伊庭内湖と水路の村 調査報告』東近江市教育委員会, pp.75-124, 2017)として執筆しました。2017年度以降は、景観保全の仕組みづくりを進めています。2020年度以降は、整備計画策定に向けての再調査を進め、加えて今後の景観まちづくり方針の検討を進めています。

・2017年度は市と共同主催のワークショップを通じて,伊庭の文化的景観の保存・管理や整備・活用の方針を検討しました。WS報告はこちら→【2017年度伊庭ニューズレター】。
・市の「景観重点地区活性化」プロジェクトの一環で、東近江市、伊庭の歴史を語る会や住民の皆様方、kico design(デザイナー)と協働で、案内マップを編集作成しました(マップの詳細)。
・水利関係の歴史調査を行い、研究成果を発表しました。「水郷伊庭の暮らしと景観」(グリーンレター No.37、pp.12-15、(一財) 自然環境研究センター、2015.12)を執筆しました.
・伊庭庄の歴史を語る会等の地元組織との協働で、田舟の遡上・田舟体験(2012年)(ブログ記事新聞記事),田舟体験&川床カフェ社会実験(2013年)を行いました.
・水環境を活かしたまちづくり提案
伊庭景だよりブログ記事1ブログ記事2ブログ記事3山口講演会@外部ブログ記事
・まちづくり提案:「伊庭における水郷景観の保全・修景の方法論に関する検討 -伊庭八景の選定を通して-」(玉井、高橋、松本、沢)(PDFでダウンロード
・まちづくり提案:「人と水が寄り添うまち——住民参画促進計画」(玉井、高橋、中条、畠中、八尾)(PDFでダウンロード

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宇治茶の文化的景観の価値評価と保全

・京都府および府下の関係自治体は宇治茶の世界文化遺産登録を推進しており、2015年3月より山口が宇治茶文化的景観等調査研究会議委員(座長:清水重敦)として調査活動に取り組んでおり、その成果は提案書にも反映されています。2015年度はフランスの世界遺産保存管理調査、2016年度は集落景観と茶工場の外観調査・インベントリ作成を行い、和束町を対象とする研究も進めました(水野)。2017年度は京都府より委託お受け、和束町、南山城村などで地域カンファレンスを実施しました。2019〜2021年度は、和束町を中心に重要文化的景観選定に向けた景観調査を進めました。

長岡京 住民主体の風景づくり支援

・学生メンバーの自主企画事業として,長岡京の地域づくり団体とともに,眺望遺産の発掘,選定,文学作品選定とあわせたビジュアルブックの作成(第1弾)を進めました(水野)。その後も引き続き,さらなる風土遺産の発掘,市民による詩歌の作成と選定,景観カードの作成,ビジュアルブック第二弾の作成,視点場デザインなどを進めました(三輪)。
京都新聞記事(PDF版, 2017.5.15)

連続アーチカルバートを用いた盛土構造物の景観検討

・アーチカルバートを盛土延長方向に連続的に配置した連続アーチカルバートは,対象地域の周辺景観に大きな影響を与える構造物のひとつとなるが,本構造の国内での施工実績は少なく,十分な景観検討がなされた事例も少ない.景観的観点から風景全体をとらえた場合,背後の山並みや田園,小河川,近隣の集落など,全体がひとつのまとまりある景観領域を形成しているため,連続アーチカルバートだけでなく,隣接するトンネル坑口や切土区間,渡河部,アンダーパスなど,周辺区間全体を対象とした一体的なデザイン検討がされた.

・本プロジェクトでは,新都市社会技術融合創造研究会による産・学・官の共同研究の一環として,そのような区間全体にわたる一体的デザインの必要性を提案し,当該領域の景観分析を実施した後,連続アーチカルバートのデザイン検討,および,前後の区間に計画されている各種構造物のデザイン検討を行った.(2008-2009年度)

・報告の詳細はこちらからダウンロード可能です.

検討区間平面図連続アーチカルバート 中景パース図

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