研究室NEWS

11/10〜12 2023年度日本都市計画学会(論文発表会・都市計画報告会)

M2の中田です.

11月10日から12日にかけて,岩手大学上田キャンパスにて2023年度日本都市計画学会が開催され,本研究室からは22年度卒業生の溝口さん(論文発表会)とM2の徳井・中田(都市計画報告会)が参加し,以下の題目で口頭発表させていただきました.

溝口徳昭:「旧龍野城下町における歴史的地区の古民家再生とまちづくり会社の役割」
徳井夢有人:「近世初期風俗画にみる京都の都市空間における人の活動の特徴」
中田諒:「古民家再生事業を核としたDMOの自主財源開発と事業展開プロセス-福井県・まちづくり小浜(おばま観光局)を対象として-」

修士の学生は初めての学会発表ということで慣れない部分もありましたが,自身の研究を外部に発信する良い経験となりました.質疑応答では参加者の方々や座長の方よりコメントをいただき,自身の研究を見直す機会にもなり,今後の研究活動に対するモチベーションを得ることができました.

学会後の11月14日には谷川先生とM2 中田の2名で,公民連携の「オガールプロジェクト」で有名な岩手県紫波町のオガール紫波を視察訪問させていただきました.

書籍等で公開されている情報だけでは見えなかった内部のキーパーソンの動きや現在の経営状況がわかり,関連する研究をしている自分にとっては視野の広がる,収穫のある視察となりました.

都市計画学会に参加されたメンバーは事前の準備から発表に至るまで,お疲れ様でした.
視察までご同行していただいた谷川先生,ありがとうございました.

中田 諒

「路上カオス」展 開催のお知らせ

京都市考古資料館と当研究室の合同企画展、「路上カオス」展を、12月14日から1月22日まで京都市考古資料館(京都市上京区今出川大宮東入ル)にて開催しております。(考古資料館HP

研究室で学ぶ徳井夢有人君が、近世の絵図から道の空間利用を徹底的に調べ、京都大学卒業論文「近世風俗画にみる公共空間利用に関する研究」にまとめてくれまして、その研究成果を踏まえつつ、さらに時代を遡り、道を描いた絵図に加えて、道の歴史を物語る遺物を取り上げて、京の道のあり様を探ることを試みています。

歴史のなかの道のありかたやその自由さ、面白さを感じていただきながら、これからの道のありかたの可能性を自由に思い描いていだければ幸いです。
お近くの方はぜひ足をお運びください!

絵図・写真・遺物からかつての道のアクティビティを解き明かします
描かれた道から、路上の愉しみ、飲食、信仰などを探ります
歴史に見る道の裏側を探ります

三条通まちづくり社会実験「三条通で遊んでみよし」

11/6-7の2日間、三条通まちづくり社会実験「三条通で遊んでみよし」が開催されました。

本社会実験実行委員(学生メンバー)として参加したM2田中、清水、竹中、M1渡瀬がそれぞれの目線で振り返り、報告させていただきます。


企画・設営

M2の田中です。

社会実験当日のプログラムや通り全体の設えを検討するため、三条の地元の方々と何度も議論を重ねてきました。
三条の皆さんのエネルギーはものすごく、その思いを形にするべく、頭も体も全力で動かしました。

当日の様子です。

車の通行がないとはいえ、通りの幅が狭いため、道路と民地の使い方を工夫する必要がありました。
普段、通過するだけの場所が、少しの仕掛けで大きく変わる面白さを肌で感じました。
本当に学びの多い2日間だったと思います。

皆さん、本当にお疲れさまでした。
そして、これからもよろしくお願いします!


WS(ワークショップ)の運営

M2の清水です。

社会実験中に路上で行うWSの準備と運営をお手伝いさせていただきました。

このWSは三条通界隈の店舗に協力していただいて参加型のイベントを行っていただくという性質上、事前に各々への打ち合わせや募集ポータルサイト管理が欠かせませんでした。

前日までに参加予約が満員になるものもあれば、予約が0人のものもあり、当日まで気が気でない状況ではありましたが、当日の店舗側のご尽力もあり、大盛況に終わることができたと思います。

「周辺店舗との連携」は私が昨年参加した「三条通デザインワークショップ」の提案で一貫していたテーマでもあり、その萌芽が垣間見られたような気がして今後の展開が非常に楽しみです。

左上.ふろしき包み方ワークショップ 協力:むす美,右上.よさこいワークショップ 協力:京炎そでふれ!
下:火付け体験ワークショップ 協力:UPI京都


ファニチャー制作

M2の竹中です。

社会実験で使用するファニチャーを学生メンバーで制作しました。木のテントとバーカウンターは、ヤマケン(山と木文化の研究会)さんに設計・制作・当日の組立てまでご協力いただきました。特に木のテントは三条通のスケールや歴史的建造物に馴染んでいて、とても魅力的な空間が生まれていました。

また、ベンチやスツール等は三条の皆さんと協力しながら制作しました。ファニチャー制作の大変さを身に染みて感じましたが、川崎研の学生も協力してくれてなんとか当日までに仕上げることができました。

自分達で制作したファニチャーが通りに並ぶことで、いつもとは異なる三条通の風景が生まれていたことが非常に感動的で、(DIYスキルの上達も含めて)大変貴重な経験を積むことができたと感じています。

(ファニチャーを制作するにあたって太秦トキワ荘、北大路ハウスの作業スペースをお借りしました。ありがとうございました。)


コーヒー&ライブラリー

M1の渡瀬です。

僕は主にコーヒー&ライブラリーの準備と運営をしました。

当日はコーヒーに加えて、三条通に所縁のある「枇杷茶」も提供していました。本物のカフェ店員かのようなかわいらしい川﨑研の後輩たちのおかげもあり、初日も二日目も早い段階で売り切れました。コーヒーの方が多いだろうという当初の予想と異なり、どちらも同じ数くらい出たのですが、なんとなく歴史的な何かを体験したくなってしまう京都・三条という土地の特別さを感じました。

また消しゴムハンコを作り手作業で押していったコップのロゴを良いねと言って写真を撮ってくださっている方がちょくちょくいて、内心とても嬉しかったです。

ライブラリーも子供たちが嬉しそうに本を読んでいて、それを近くでお母さんがコーヒーを飲みながら眺めていたり、理想としていた景色を実際に見ることができました。こうして三条通で遊んだ記憶が将来の三条を作っていくのだなと思いました。

実践的なプロジェクトはやはり全てがうまくいくわけではなく、失敗も含めて机上では得られない学びがたくさんありました。でも何よりも最初の一歩を踏み出せたということがとても大切だと思います。今後どんどんバージョンアップを重ねていきたいです。